【洋画】「ジョーカー〔2019〕」★★★★☆

作品紹介

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 アーサーはゴッサムシティに住む大道芸人。「どんな時でも笑顔で人々を楽しませなさい」と言う母の言葉を胸に生きていたが、世間の流れに乗れず、徐々に狂気の世界に落ちていく。

多少精神的に病んでいない時に観るのをオススメします

トッド・フィリップス監督は、学生時代から映画を撮り始め、ドキュメンタリー映画『全身ハードコア GGアリン』が初監督作品となります。以降、コンスタントに作品を撮り、2018年には「アリー/スター誕生」を制作しています。

ホアキン・フェニックスは、子役として活躍をし、昔はリーフ・フェニックスの芸名でしたが、15歳ごろから現在の本名に改名し、以降「グラディエーター」「ザ・マスター」に出演しています。

は実の兄ですが、1993年、ホアキンが19歳の時にオーバードーズで他界しています。

ロバート・デ・ニーロは、俳優として活動をしていましたが、1974年の「ゴッドファーザー Part2」で若き日のヴィトー・コルレオーネを演じ、アカデミー助演男優賞を受賞してから、多数の話題作に出演。癖のある演技力で、観るものに何かしらの印象を残す俳優です。

なお個人的にロバート・デ・ニーロの行き過ぎたような演技はツボでもあり、ロバート・デ・ニーロが出ているだけで何か安心感を抱きます。

キャッチコピーは「本当の悪は笑顔の中にある」

第79回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品され、DCコミックスの映画化作品としては史上初めて、最高賞の金獅子賞を受賞しています。

物語は、バットマンの宿敵でもある「ジョーカー」の物語で、なぜ彼が生まれ、どうしてゴッサムシティで悪事をするようになったのかがわかるようなストーリーとなっています。

序盤は、アーサーの私生活とその周辺が描かれ、生活難な主人公の状況が描かれます。

そこで、笑ってしまうことの癖が描かれますが、これは実際に起こり得る疾患で、脳に障害がある場合に起こってしまうものとされてしまいます。

そう言った意味では多少感情移入はできないところではあり、「誰しもが抱えている問題」と言うところにとどまらないところが、若干他人ごととして観てしまうところがあります。

序盤から中盤にかけてゴッサムシティの腐敗しているところもあり、襲われたり強盗にあったりもします。

そんな中、アーサーの心の支えは、コメディアンのフランクリンが出演するTVショー。アーサーは番組出演を自宅で妄想したりしており、異様な雰囲気を感じます。

もう一つ異様なのは、アーサーの体型。肩甲骨の飛び出し方がちょっと異質でもあり、これもジョーカーとなる者の異質感が出ています。

もともとはコミックの悪役を主役とした作品である以上、架空の物語と考えるのが良いのですが、あまりコミックのような架空の雰囲気がありません。

それは宿敵バットマンが登場しないところもあるのですが、やはり異様なコスチュームが当たり前の世界観で描いていないからなのかもしれません。

映画「ダークナイト」では、バットマンとジョーカーの対決する物語ですが、やはりそこでもジョーカーは、「こんな変な格好をして正義と言っているが、他人から見ればお前も異常だ。」と言います。

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この異常さは、本作ではジョーカーのみに集約されているので、ゴッサムシティを舞台とした物語の割にリアリティがちぐはぐに感じてしまうのです。

TVショーのフランクリンは、この作品のキーマンとなりますが、実際に大きなきっかけや影響を与えているようには見えません。

最後までフランクリンは、善意の第三者としてアーサーと接するわけですが、アーサーにとっては憧れの人物でもあり、この現実と妄想の狭間で病んだ精神だけが一人歩きしたのだとも考えられます。

終盤は、TVショーの出演と、異常さだけが残ってしまったジョーカーの展開となってきますが、展開は概ね予想がつきます。

ラストの展開自体の演出に説明をあえて行なっていないところが、本作のキモであり、妄想と現実の境目は観ている側に委ねていると言えます。

話題性もあり、様々な評価もされていますが、個人的には物語の展開にさほど意表を突かれたところもなく、ダウナー系な映画だったとは思います。

多少精神的に病んでいない時に観るのをオススメします。

なお、本作は監督作品の「タクシードライバー」「キングオブコメディ」に影響を受けているとのことで、どちらも個人的に大好きな映画ですが、本作と比較するとどうしてもこの2作品には及んでいない印象があります。

予告編

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