【監督】ミカエル・アース
【出演】アンデルシュ・ダニエルセン・リー/ジュディット・シュムラ/マリー・リビエールフェオドール・アトキン
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】夏のある日。サシャは30歳にしてこの世を去る。彼女の死は、サシャの恋人ローレンスとサシャの妹ゾエという見知らぬ二人をを出逢わせる。ベルリン、そしてパリ、さらにニューヨークと場所と季節を繰り返し、残されたものが人生を取り戻していく。
映画の内容は深いシナリオはないのですが、その先にある空気感を掴んでもらって欲しい映画
・ミカエル・アース監督は、本作が長編2作目となる作品で、続く3作目「アマンダと僕」では、2018年・第31回東京国際映画祭で東京グランプリを受賞しています。
・アンデルシュ・ダニエルセン・リーは、ノルウェーの俳優で、11歳より映画に出演をしており、『リプライズ』『オスロ、8月31日』などの作品で注目されています。
・物語は、恋人を失ってしまったことで残された者が過ごす季節を繰り返すことで前に踏み出していくストーリーです。
・大筋の展開は淡々としており大きく物語が複雑になっていくことはありません。
・ですが、どのシーンにもいたはずの人がいないという言い表せにくい感情を醸し出しており、身近な人がいなくなっている気持ちをじんわりと表現しています。
・生きていく上でそのうち誰もが感じてしまうことではあると思いますが、過ぎ去ってしまったことは戻ってこないことを改めて考えさせられてしまいます。
・3年間の時間の流れが本編中にありながらも、淡々としているためかそれ以上の時間を感じてしまうところもあります。
・時間の流れを観る映画でもあり、せっかちで起伏のある映画を求める人にはあまりオススメができない映画です。
・ゆっくりと流れる時間と夏という季節の巡りを感じることで、本作の雰囲気に浸れれば良いで、出来れば、初夏に見て貰うと良いのかもしれません。
・映画を観る季節というのは必ずしも必要ではないのですが、ごく稀に観る時期を選んだ方が良い映画が存在します。
・そんな巡りくる夏と共に今はいない人を思い返す、映画の内容は深いシナリオはないのですが、その先にある空気感を掴んでもらって欲しい映画です。