【日本映画】「アイスと雨音 〔2018〕」を観ての感想・レビュー


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【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】オーディションで選ばれた6人の若い男女が初舞台のために稽古をしていた。しかし舞台の中止が告げられる。行き場のない気持ちを描く作品。

脚本は、松居大悟監督自身が行っているので、本人にも「解決方法は見いだせなかった」と考えると納得できるかもしれない

松居大悟監督は、過去に「アズミ・ハルコは行方不明」をはじめ数作の  映画を監督していますが、個人的には、「自分の事ばかりで情けなくなるよ」の作風に興味を持ち、以降作品を見続けています。

森田想(こころ)は、子役として活動し、2013年「映画 鈴木先生」で映画デビューをしています。テレビドラマにも出演しながら、映画や舞台に出演しています。2018年「アイスと雨音」で主演を演じており、映画やテレビで印象的な役柄を演じる女優です。

74分ワンカットで描いた意欲作

松居監督が過去に実際に経験したことがモチーフ。

松居大悟監督は、過去に「アズミ・ハルコは行方不明」をはじめ8作の映画を監督していますが、個人的には、「自分の事ばかりで情けなくなるよ」の作風に興味を持ち、以降作品を見続けています。

2人組ラッパーの「」が出演。随所でラップで状況を代弁しています。

「MOROHA」が出演した由来は、監督へ「今すぐやらないと悔しい気持ちがなくなっちゃうよ」と言ったことが一つのきっかけ。

なお、「MOROHA」のは、仮面ライダージオウのビヨンドライバーのアイテムの音声を演じています。

現実に「舞台上演の中止が起こったこと」、「その時の気持ちをどこかにぶつけたかったこと」この2つが作品の原動力でもあり。個人的な作品と批判されてしまうのも無理はない。

本作興味深いところは、「74分ワンカット」でもなく、「リアリズムを追求したこと」でもない。

監督自身がジレンマに思っている「舞台と映画」という狭間での自信の立ち位置を見直したかったのだと思う。

最後に「カット」の声が入り、劇中劇的要素を感じさせるところもあります。

「74分ワンカット」は特に大きな意味を持たないかもしれないけれど、この演出にしたことで、当時の「上演中止」の生の空気を伝えるという点では有効だったと思います。

作品の主題は、まさしく監督が体験したことを、映画風に作ったことであります。

6人の役者はオーディションで選ばれた面々ですが、やっていることはちょっと幼稚な点もあり、その部分は「若気の至り」と解釈するにしても、やはり未熟にしか見えない。

脚本は、松居大悟監督自身が行っているので、本人にも「解決方法は見いだせなかった」と考えると納得できるかもしれない。

それほどまでに、高ぶった気持ちをぶつけたかったのだと思うのですが、なんとなく終盤からオチが予想ついてしまうところに、作品として弱かったかなぁと思うところです。

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