【日本映画】「二重生活〔2016〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【原作】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 白石珠は心理学を学ぶ大学院生。大学のゼミで知り合った ソフィ・カルに目的のない知らない人の尾行の話を聞く。その影響で近所の男性 石坂を尾行し、不倫現場を見る。

二重生活

まさに、「主人公をさらに後ろから尾行していた」と考えると、なにか見えてくるのかもしれません

・岸善幸監督は、テレビ制作会社 テレビマンユニオンで監督と同期の演出家で、主に映画監督というよりも、構成や演出、プロデュースを行っています。

・原作は、1980年代から活躍している小説家。短編の名手とも言われており、様々な作品を発表しています。

・主演は、門脇麦で、個人的には非常に今後の活躍の気になる女優です。

・やはり彼女の魅力は、素朴な印象というところが強く、決して主役としての華やかさや美麗さが強いわけではなく、むしろ、鑑賞後にとても引っかかるような爪痕を残してくれる魅力があります。

・当然、素朴ながらもしっかりとした演技とインパクトを残すので、特長がないような子が、実は会話をするととても興味深い人だったの典型なのかもしれません。

・物語は、見ず知らずの人を尾行するということ。

・この心理学を下敷きにした行為を説明する序盤は、理屈で説明されるところもあり、興味深いです。

・尾行シーンも、主人公目線で演出されていることで、観ている側も、尾行をしているような錯覚があります。

・哲学的な背景があるようでもあり、題名の二重生活というのは、他人を尾行することで、他人の生活を自分に投影する意味があるのかと思います。

・結末は観る人に委ねる要素がありますが、出演している役者の一癖も二癖もあるとこ

ろが、この映画のもう一つの魅力でもあります。

・二重生活という題名ながら、メビウスの輪のように入り組んだ要素も感じられ、モヤモヤした感じが残る映画ですが、この入り組んだまとめかたをどう解釈するか、まさに、「主人公をさらに後ろから尾行していた」と考えると、なにか見えてくるのかもしれません。

https://youtube.com/watch?v=sKOm0x4PDwM

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