【監督】矢崎仁司
【出演】安藤政信/永夏子/松田リマ
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 怜は、山梨県立写真美術館のキュレーターをしていましたが、東京の写真展で見た写真家春馬の写真に心を奪われる。自分自身を被写体として写真撮影を依頼し、春馬は怜の写真を撮り始める。撮影を通じて2人は惹かれ合うが、春馬の恋人 夏木が2人の関係を気にしていた。
空気感やイメージに触れてみたい、フワッたとした映画
・矢崎仁司監督は、「無伴奏」「三月のライオン」の作品を制作してきた監督です。
・主演の安藤政信は、「キッズ・リターン」で映画デビューをして、以来年に1本程度の出演を行っていますが、近年は積極的に映画に出演しています。
・女性の肉体の美しさや神々しさを撮り続けたフランスの写真家アンリ・マッケローニとその被写体となった愛人の実話をもとに制作されています。
・物語は、かなり際どい内容であり、女性器の写真を撮影依頼するということである。
・多少イメージ化される写真が画面に映され、局部ではないにしても、イメージの伝わる映像です。
・R18+指定ということもあり、商業映画としても、かなり表現的にキビシイところもあり、どのように感想を言っていいのかわかりにくいところもあります。
・女性器を撮影し続けるという要素がかなり奇妙であり、その後の三角関係については、その奇妙な要素のために、ちょっと希薄な印象です。
・芸術的な要素を感じさせる要素として、モノクロや植物の写真、陰影の強い映像など、美しい印象を押し出しているために、ヌードに関わるようなシーンも、あまり卑猥な印象を受けません。
・女性器のメタファーとなる要素が多く、植物やトンネル、空き家など、多分そのようなイメージと映像を重ね合わせているのだと思いますが、結果的にどういうことを言いたかったかが、ボケている印象もあります。
・生命の宿る要素を作品の中に込めている内容ですが、やはり、すべてを説明してくれている映画ではないので、万人におすすめができる映画ではありません。
・空気感やイメージに触れてみたい、フワッたとした映画ではあります。