作品紹介
【監督】ジョナサン・デイトン/ヴァレリー・ファリス
【出演】エマ・ストーン/スティーブ・カレル/アンドレア・ライズブロー/サラ・シルヴァーマン/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】1973年にテニス選手ビリー・ジーン・キングと当時55歳になっていた往年のテニス選手ボビー・リッグスの間で行われた「性別間の戦い(英語版)」という「男女対抗試合」が描かれる。
サブスクで観る
普遍的な内容も含まれており、時代背景を関係なく観られる作品
アメリカのミュージックビデオや映画監督のペアでもあり、夫婦でもあります。映画監督デビュー作の『リトル・ミス・サンシャイン』で高い評価を得て以来、寡作ながらも良作を制作しています。
テレビ番組で経験の積み、2007年に青春コメディ『スーパーバッド 童貞ウォーズ』で映画デビューしています。
後に、2016年にデミアン・チャゼル監督作『ラ・ラ・ランド』で、第73回ヴェネツィア国際映画祭女優賞での受賞し、ゴールデングローブ賞主演女優賞、アカデミー主演女優賞にを受賞している名優です。
物語は、1973年にビリー・ジーン・キングとボビー・リッグスとのアイアで行われた男女対抗のテニスの試合を描いた内容です。
女子テニスの世界チャンピオンだったビリー・ジーン・キングは、優勝賞金が男子テニスと比べ8分の1という格差に疑問を抱き、仲間とともに「女子テニス協会」を立ち上げます。
そこに元男子世界チャンピオンのボビー・リッグスが男子の代表として、試合を申し込みます。
試合は一時、ビリー・ジーン・キングが申込みを拒否することもありましたが、結局試合を行うこととなります。
テニスの試合に始終することなく、2人の私生活の関係も描かれ、コート外の姿も描かれます。
そこにはビリーの同性愛の感情の表現もあり、男女差別だけでなく、同性愛者の関係もテーマとして取り上げられています。
個人的に、エマ・ストーンは、動くと美しい人間性のある愛くるしい役者ではありますが、メガネをかけて役作りをしているところを見ると、今までのエマ・ストーンとはちょっと違った印象も持ちます。
悪く言ってしまえば、女性的魅力が薄く、映画の華としては、魅力に欠けてしまうところがあり、ちょっと残念なところもあります。
まあ、実話ではある以上、あまり美化することもどうかと思うので、これはこれで良いのかもしれません。
ボビー側もちょっと問題のあるところがあり、ギャンブル依存という点をうまく物語と絡ませています。
その要素として、実際にテニスの試合を申し込んだのですが、戦う相手はかならずしもビリーではない要素が含まれます。
男女格差という点と、同棲愛という要素がそこに含まれ、露骨な性差別という点で、このストーリーの裏側にある意図が汲み取れます。
テニスの試合を表向きに描きながら、その社会的背景としての性差別や格差を織り交ぜ、今の時代だからこそさらに考えるところが生まれる作品となります。
役者的に多少見栄えない要素があるので、もうちょっとエマ・ストーンのかわいさが出ても良かったかなぁと思いますが、普遍的な内容も含まれており、時代背景を関係なく観られる作品なのかと思います。
予告編
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