【日本映画】「純平、考え直せ〔2018〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 坂本純平は新宿歌舞伎町で、任侠道を目指す若者。対立する組織の幹部の殺害を組長から命じられ、鉄砲玉として実行までの3日間が描かれる。偶然出会うOL 加奈と決行までの時間を過ごし、SNSでの会話も含めて、純平の生き様を現実とインターネットとの2面から描かれる。

純平、考え直せ

残された時間とどのように生きるかということを描いた作品

・直木賞作家・奥田英朗の同名小説を野村周平主演で映画化。

・鉄砲玉として決行するまでの覚悟と葛藤が描かれながら、OL加奈が中心としたSNS上での会話が並行して描かれます。

・純平は、兄貴分に忠実な舎弟でもありますが、基本的にはチンピラ。

・どこかしら凄みに欠けるのは、苦労や覚悟感が薄い感じがオーラとして出ているところで、普通に任侠映画としてみるのはオススメしません。

・どちらかというと、青春グラフティ的な軽さがあり、SNSの存在が、どこか現実感を描き切れているいないところだと思います。

・映画「仁義なき戦い」での菅原文太の鉄砲玉を実行するまでの鬼気迫る「時間がないじゃぁ」というシーンよりも落ちる点はあります。

・そもそも、本作はそういった任侠の世界とはちょっと異なる描き方で、むしろ否定しているような印象も受けます。

・そのキーとなるのが、加奈の存在とSNSなんでしょう。この描き方は、任侠の世界を描く主観では無いことが伝わる手法であり、だからこそ、鉄砲玉という役割を薄めているように思われます。

・個人的に配役もツボであり、岡山天音やが出演していることです。皆、脇役ではありますが、しっかりとキャラ立ちも出来ており、特に佐野岳には意外な役でもあったので驚きです。毎熊克哉は最近は一周回って巧みな演技にも思えてしまいます。

・鉄砲玉を実行することはかなり恐怖ではありますが、その恐怖感を押し出すわけではなく、残された時間とどのように生きるかということを描いた作品です。



映画チラシ「純平、考え直せ」

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