【今週公開の新作映画】「兄を持ち運べるサイズに(2025)」2025年11月28日 公開情報と私感

作品紹介

【監督】中野量太
【出演】柴咲コウ/オダギリジョー/満島ひかり/青山姫乃/味元耀大/

【あらすじ】主人公 理子は、何年も会っていない兄が死んだという連絡を受ける。兄の生前の片付けをしているときに、家族写真を見つける。

公式サイト

人知れずに意外な一面があるというところにわかりやすいくらいの説得力を感じてしまうと

中野量太監督は、映画製作を学び、テレビや映画の助監督を経て、2006年『ロケットパンチを君に!』で注目されます。2012年『チチを撮りに』で長編映画監督デビューをし、2016年『湯を沸かすほどの熱い愛』で商業映画デビューをしています。その後、「長いお別れ」や「浅田家!」など良作を制作しています。

柴咲コウは、14歳のときにスカウトされるもすぐには芸能界入をせず、16歳で芸能活動を始めます。芸名は、かわかみじゅんこの漫画 『GOLDEN DELICIOUS APPLE SHERBET』の登場人物「柴崎 紅」に由来しています。2000年「東京ゴミ女」で映画デビューをし、同年「バトル・ロワイアル」で注目されます。2001年「GO」の好演もあり、その後、テレビや映画で活躍をしています。歌手や実業家としての側面もあり、多彩な才能で活躍しています。

オダギリジョーは、2000年『仮面ライダークウガ』のオーディションで選ばれ、テレビデビューをしています。その後、2003年「アカルイミライ」で映画主演を果たし、カンヌ映画祭にも出品されています。『血と骨』『オペレッタ狸御殿』『メゾン・ド・ヒミコ』など多数の作品に出演し、評価されています。

物語は、長い間絶縁状態となっていた兄の訃報を聞き、主人公の妹が、兄の生前の片付けをしていると、兄の知らなかった部分が見えてくるストーリーです。

本作は、村井理子が2020年『兄の終い』として発表したノンフィクション・エッセイが原作となっています。

兄の遺品を片付ける4日間のストーリーとなりますが、物語の設定的に、泣けるような要素しか見当たらないように思います。

中野量太監督は、一貫して家族を描いた映画作品が多く、本作も亡くなった兄に対しての知らなかったことが見えてくるところでもあり、家族や兄弟のあり方について考えてしまうところがふんだんに盛り込まれているのかと思います。

兄役でもあるオダギリジョーも飄々とした雰囲気があるので、人知れずに意外な一面があるというところにわかりやすいくらいの説得力を感じてしまうと思います。

過去作にほぼ駄作のない中野量太監督監督作品ではあるので、観ないわけにはいかない作品かと思います。

予告編

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