作品紹介
【監督】豊田利晃
【出演】窪塚洋介/松田龍平/千原ジュニア/芋生悠/渋川清彦/東出昌大/板尾創路/
【あらすじ】主人公 山中狼介は孤高の修行者。暗殺者 新野風は、山中の恋人に依頼され、山中を探す。狼蘇山で対峙した2人は、鏡の洞窟で次元を超えた戦いとなる。
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豊田利晃監督の好みが非常に詰まった映画かと
豊田利晃監督は、プロ棋士を目指して関西奨励会に入会したが、村山聖、佐藤康光という同期の才能の前に17歳で退会、その後助監督経験を積みながら、「王手」の脚本で認められ、バイオレンス映画「ポルノスター」で監督デビューしています。
窪塚洋介は、1995年『金田一少年の事件簿』でテレビ初出演をし、その後、2000年『池袋ウエストゲートパーク』の好演で注目されます。2001年『GO』で映画初主演をし、高い評価を得ますが、2004年にマンションから転落する事故に遭いながらも一命をとりとめ、怪我の治療後に活動を再開しています。カメラマンやミュージシャンとしても活動をし、幅広く才能を発揮しています。
物語は、とある修行者が消息を断つが、修行者の恋人が暗殺者に依頼をし、修行者を探すが、2人が対峙したとき、次元を超えた戦いとなってくるストーリーです。
豊田利晃監督の長編作品としては、「泣き虫しょったんの奇跡」以来、7年ぶりの作品もであり、7年の愛大に制作した短編「狼煙が呼ぶ」「破壊の日」「全員切腹」の集大成ともなる作品です。
豊田利晃監督は過去に、覚せい剤取締法違反事件と銃砲刀剣類所持等取締法違反で事件を起こしていますが、映画の作品に対する完成度が高く、事件の都合で映画製作がままならなかったのが惜しまれますが、今回はしっかりと完成してきているので、期待できるところはあります。
窪塚洋介と松田龍平という配役も、どちらも豊田利晃映画に常連なところがあり、こなれた感で演じてくれるのかと思います。
豊田利晃監督が脚本を手掛けるオリジナル作品ではありますが、予告編のイメージ的にもサイケデリックで奇想天外な内容なのかと思われ、すべてはタイトル「次元を超える」が表しているのかと思います。
エンディングテーマは「The Birthday」が手掛けており、豊田利晃監督の過去作品「青い春」ではミッシェル・ガン・エレファントを起用しているところもあるので、豊田利晃監督の好みが非常に詰まった映画かと思います。