【監督】ジョージ・ミラー
【出演】アニャ・テイラー=ジョイ/クリス・ヘムズワース/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】世界が崩壊してから45年後。暴君ディメンタス将軍にすべてを奪われたフュリオサは、ディメンタス将軍とイモータン・ジョーが争う世界で戦いに巻き込まれていく。
穴埋め問題を一つづつ埋めていっている感じもあり、どちらかといえば、ファンムービーなところ
ジョージ・ミラー監督は、1979年『マッドマックス』で長編映画監督デビューをしています。その後、「マッドマックス2」「マッドマックス/サンダードーム」とヒット作を制作し、以降、「ロレンツォのオイル/命の詩」「ベイブ/都会へ行く」などドラマも制作しています。2015年「マッドマックス 怒りのデス・ロード」で27年ぶりに4作目を制作し、第88回アカデミー賞では10部門にノミネートされ、最多の6部門を受賞しています。
アニャ・テイラー=ジョイは、女優となるために、ロンドンからニューヨークに移住し、2014年「ヴァンパイア・アカデミー」で 映画デビューをしています。その後、『スプリット』『ミスター・ガラス』と同じ配役で出演しています。
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」では、フュリオサはシャーリーズ・セロンが演じていましたが、本作では、アニャ・テイラー=ジョイがフュリオサ役を演じています。
物語は、世界が崩壊して45年後、狂気に満ちた世界で何もかも奪われた主人公 フュリオサが復讐のために戦いの道を選ぶストーリーです。
序盤から、核戦争前のことが言葉のみで示され、その後、世界が崩壊する事件が起こったことで、世界は暴力が支配することになってしまったことになります。
オーストラリアの中心部の一部森林が残っている地域で、フュリオサが過ごしているのが描かれ、ディメンタス将軍の一味と出会い、捕まってしまいます。
フュリオサのいる場所は暴力が支配する世界の中でも、まだ普通の生活を保っているところではあり、バイクを乗り回すよりも、馬を使い暮らしています。
ガソリンがない世界という設定は、マッドマックスでは当たり前の世界でもあり、力ずくで奪い合いをしている世界であるので、この世界観を理解したうえで本作を観る必要はあります。
マッドマックスシリーズは、「マッドマックス」「マッドマックス2」「マッドマックス サンダードーム」「マッドマックス 怒りのデスロード」とシリーズがあり、本作はそのスピンオフの作品です。
「マッドマックス 怒りのデスロード」で登場したフュリオサの昔の話であり、マックスは登場せず、フュリオサやイモータン・ジョーの話でもあります。今回の敵役は、ディメンタス将軍でもあり、その対決とも言えます。
ディメンタス将軍の乗るベン・ハーの戦車のようなバイクにはツッコミどころが満載ですが、むしろ、そのテイストを楽しむ作品でもあります。とはいえ、「マッドマックス 怒りのデスロード」をすでに知っている点といい、「マッドマックス 怒りのデスロード」の前日譚となることで、インパクトはやはり弱い印象です。
フュリオサは、なぜ片腕がなくなったのか等の説明はしっかりとされているので良いのですが、「マッドマックス 怒りのデスロード」の穴埋め問題を一つづつ埋めていっている感じもあり、どちらかといえば、ファンムービーなところはあります。
「マッドマックス 怒りのデスロード」を観ておくべき作品ではありますが、むしろ、「マッドマックス フュリオサ」からの「マッドマックス 怒りのデスロード」という観方ができるのであれば、そのほうが新鮮さとテンションの上がり方が良かったのかもしれません。
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予告編
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