作品紹介
【監督】三木康一郎
【原作】藤もも
【出演】宮世琉弥/原菜乃華/西村拓哉/白宮みずほ/藤本洸大/綱啓永/小関裕太/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 市村恵莉子は、どちらかといえばモテナイ地味な女子高生。ある日、学校の人気者 近江章の裏の顔と、エリーのSNSを見られたことにより、2人の間の距離が縮まっていく。
サブスクで観る
この王道感でサラッと観ると良いです
三木康一郎監督は、1998年頃からテレビドラマの制作を行い、2012年「トリハダ 劇場版」で長編映画デビューをしています。『旅猫リポート』『弱虫ペダル』などを手掛けており、様々なジャンルの作品を手掛けています。また、テレビドラマでは、2020年「東京ラブストーリー」を手掛けています。
宮世琉弥は、小学5年生でスカウトされ、EBiDANの研究生として活動後、M!LKで活動をしています。2019年「夏の夜空と秋の夕日と冬の朝と春の風「ナツヨゾラ」」で映画初出演をし、その後、テレビや映画で活躍しています。
原菜乃華は、2009年にオーディションに合格し、子役として活動し、様々なテレビ番組等に出演しています。2010年「BOX 袴田事件 命とは」で映画デビューをし、2022年「すずめの戸締まり」では声優に初挑戦しています。
原作は、2015年から連作をしている藤ももの漫画「恋わずらいのエリー」であり、全13巻で完結しています。
物語は、さえない女子高生が、SNSで学校のイケメンとの恋愛の妄想をしているも、そのイケメンの裏の顔を知り、2人の間が徐々に近づいていくストーリーです。
序盤から、オミくんがテニスプレイをして華麗に勝利し、女性人気となっているところを遠くでみているエリーが描かれ、SNSでオミくんと妄想で付き合っている事になっています。
題名の「恋わずらいのエリー」は、SNSのアカウント名の名前から取られています。
ある時、エリーはオミくんの裏性格をみたことと、SNSが本人二バレたことで2人は急接近していきます。
いわゆるイケメンとモテナイ女の子が物語の流れであり、少女コミック原作の作品でもあります。
学校は江ノ電が走っているところを見ると、神奈川県立鎌倉高等学校なんだと思います。
基本的にエリーは妄想が強く、そのことが本作のコメディ要素であり、この演出を楽しむところでもあります。
「あんたさ、俺のファンじゃねーの」
オミくんもなかなか自意識過剰でもありますが、さらに、オミくんに興味のない女子生徒が現れ、当然人気者だとしても全員が好意的に思っているとは鍵ならないところはあります。
エリーの視点で描かれていく作品なので、基本的には男側のキャラクター像は、少女漫画的な流れで描かれていきます。
コメディ学園ラブストーリーという点では、ある程度王道なあるある的な内容でもあり、大きく前半と後半で物語に変化をつけつつの内容です。
なんやかんやと、中盤で2人は急接近をするわけですが、ちょいちょい挟まれる妄想のシーンをみていると痛々しいところもあります。
この妄想とのギャップを描いていくところが本作の面白いところでもあり、3周くらい回って暖かく見守りつつ観るのが良いです。
人の気持ちを理解するということが、ぼんやりと本作の流れとなっており、これもまたベタではありますが、むしろ、このベタさで構わないところです。
「エリーが俺の世界を変えたんだよ」
高校生の学園ラブストーリーでもあるので、予想の範疇で物語と演出がなされます。なもんで、この王道感でサラッと観ると良いです。
大人の階段登っちゃったというのは、どういう階段なのかは詳しく描かれていませんが、このさじ加減もこの系統の作品にはあるあるです。