作品紹介
【監督】瀧悠輔
【脚本】坂元裕二
【出演】吉沢亮/宮崎あおい/吉田羊/菊地凛子/永山絢斗/泉澤祐希/蒔田彩珠/岡山天音/松井愛莉/近藤芳正/宮崎吐夢/岡部たかし/潤浩/菜葉菜/大貝瑠美華/眞島秀和/林田岬優/光石研/長谷川初範/高岡早紀/安田顕/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 冲方優は、豪華クルーズ船・MSCべリッシマのバトラー(執事)として仕事をしている男性。42日間のエーゲ海ツアーで出向をするが、そこに盤若千弦という女性が乗船する。
サブスクで観る
あまり内容が記憶に残らないようなふわっとしたストーリーでもあり
瀧悠輔監督は、2013年からテレビドラマ制作に関わり、主にドラマやCMを制作しています。2018年には、緑黄色社会「リトルシンガー」のPVを制作しています。2023年「クレイジークルーズ」で映画初監督をしています。
吉沢亮は、2009年『アミューズ全国オーディション2009 THE PUSH!マン』でRight-on賞を受賞し芸能界入りをしています。2011年『仮面ライダーフォーゼ』で、2号ライダーを演じ、2013年にはテレビドラマ『ぶっせん』で初主演しています。映画やテレビと幅広い活躍をしている俳優です。
宮崎あおいは、4歳より子役デビューをしており、CMや雑誌の仕事をしています。1997年頃から女優業をはじめ、1999年「あの、夏の日 〜とんでろ じいちゃん〜」で映画初出演をしています。2001年「EUREKA ユリイカ」で注目され、その後、「害虫」「NANA-ナナ-」「ただ、君を愛してる」『少年メリケンサック』「ソラニン」などの作品に出演しています。2008年NHK大河ドラマ『篤姫』で主演を演じています。2017年、V6の岡田准一と再婚をし、仕事量を抑えながらも女優業を続けています。
脚本の坂元裕二は、「第1回フジテレビヤングシナリオ大賞」を19歳で受賞し脚本家デビューをしています。1991年「東京ラブストーリー」の脚本で人気となるも、1996年に仕事の在り方に疑問を感じ休養をしています。その後、テレビドラマ『きらきらひかる』を観たことをきっかけに、再度脚本を執筆するようになり、社会問題を取り入れた中身のある作品を多く手掛けています。『それでも、生きてゆく』『最高の離婚』『問題のあるレストラン』『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』『カルテット』『大豆田とわ子と三人の元夫』 『初恋の悪魔』を手掛け、2021年『花束みたいな恋をした』ではとても良い脚本を仕上げています。
物語は、豪華客船のバトラーの主人公が、乗船客とともに目撃してしまった殺人事件に巻き込まれていくストーリーです。
序盤から、海の怪物であるセイレーンの話を説明し、そこから本題に入っていきます。
「愛とは死に近づく行為である」
舞台は船の中での物語でもあり、主人公の冲方優は、クルーズ船の執事として仕事をしています。
クルーズ船を舞台とした作品は多数あり、本作もシチュエーション作品として描かれていきます。
場所が限定されている作品でもあり、登場人物が多く出てくる群像劇でもあり、わかりやすい展開にはまとめられています。
ミステリー・サスペンスな感じの作品に思われますが、実際にはバトラーと乗船客の女性の物語が中心となり、殺人事件が発生しますが、殺人事件だけを追いかけていく展開とはちょっと違う印象で肩透かしを喰らいます。
宮崎あおいは、撮影当時36歳くらいではありますが、昔の印象と大きく変わらずに、可愛らしいところがあります。物語の流れよりも宮崎あおいを眺めていればよいという極論もあります。
とはいえ、宮崎あおいが演じる盤若千弦のキャラクターがいまいち掴みづらいところがあり、また、登場人物も多いですが、各々の関連性が希薄な感じもあり、ちょっととっ散らかった内容ではあります。
三谷幸喜が得意そうな作品ではありますが、坂元裕二脚本の作品としては、新境地にチャレンジしたかったのかなぁ?と思うところはあります。
あまり内容が記憶に残らないようなふわっとしたストーリーでもあり、気合を入れて観ると肩透かしを食らうところはあります。
予告編
ユリイカ 2021年2月号 特集=坂元裕二 -『東京ラブストーリー』から『最高の離婚』『カルテット』『anone』…