【監督】ダリオ・アルジェント
【出演】イレニア・パストレッリ/アーシア・アルジェント/Andrea Gherpelli/マリオ・ピレッロ/マリア・ロザリア・ルッソ/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公は、コールガールをしている女性ディアナ。ある日、コールガールを狙った連続殺人事件が発生する。
2023年の作品ではありますが、映像のクオリティは、ちょっとザラついた感じがあり、これもまたダリオ・アルジェント感
・ダリオ・アルジェント監督は、イタリアの映画監督で、新聞『パエーゼ・セーラ』で映画批評を担当後、数々の脚本を制作し、1970年『歓びの毒牙』で映画監督デビューをしています。1975年「サスペリアPART2」がヒットしますが、原題は「Profondo rosso」となっており、「サスペリアPART2」は日本独自のタイトルとなります。1977年「サスペリア」がヒットしていますが、「サスペリアPART2」は日本では1978年に公開したことで、このようなタイトルとなっています。「ゾンビ」「インフェルノ」「シャドー」「フェノミナ」などの代表作があり、ほぼ一貫してホラー作品を制作しています。
・イレニア・パストレッリは、イタリアの女優で、2015年「They Call Me Jeeg 」で映画デビューをし、数々の映画賞を受賞しています。ミュージックビデオやテレビでも活躍している女優です。
・物語は、事故で資格を失ってしまったコールガールの主人公が、殺人鬼に狙われ、見えないことによる恐怖となっていくストーリーです。
・序盤からとある街にやってきた主人公ディアナが皆既日食を見ている状況を見かけます。
・日食を見ることで周囲が不安になるということ前フリのように説明されます。
・そこからタイトルとなり、ダリオ・アルジェント節の音楽で始まります。
・「ねえ、なんでこんなに時間がかかるわけ?」
・「臭かったからさ」
・このやり取りのシーンはいまいちわからないのですが、多分、布石だと思います。
・主人公がコールガールであること、夜のシーンが多いということ、そして、常に鳴り響いているような音楽といい、ダリオ・アルジェント節全開です。
・序盤で、主人公ディアナは自動車で事故に遭い、失明してしまいます。
・殺害される対象は、コールガールとなり、主人公で4人目の標的となります。
・目が見えないことで主人公の猜疑心が芽生えてきますが、社会復帰することになっていきますが、事故と狙われているかもしれないという点が、ホラー感を煽っていきます。
・視力を失う事故をしたときに、別の家族が巻き添えとなり、その息子だけが生き残ってしまいます。
・ディアナは視力を失ったとしても、両親を失ってしまった少年のチンに逢いに行きます。
・チンはディアナの居場所を知り、ともに暮らし始めますが、なんとなく布石があるような気もします。
・また、白いバンに乗った連続殺人鬼の姿も描かれますが、実際にいる人物かも分からず、徐々に殺人鬼に追い詰められている感がでてきます。
・2023年の作品ではありますが、映像のクオリティは、ちょっとザラついた感じがあり、これもまたダリオ・アルジェント感でもあります。
・ダリオ・アルジェントの作品の魅力は映像と音楽が独特なところがあり、本作では、当初ダフト・パンクが音楽担当ではありましたが、解散したことにより、アルノー・ルボチーニが音楽を担当しています。
・犯人の動機がイマイチ描かれていないのと、オチとしてのまとめ方は意外とエグいのですが、もうひと押し何かがあっても良かったのかもしれません。