作品紹介
【監督】スティーヴン・スピルバーグ
【出演】ハリソン・フォード/ショーン・コネリー/リヴァー・フェニックス/ジョン・リス=デイヴィス/デンホルム・エリオット/アリソン・ドゥーディ/
【個人的評価】★★★★★
【あらすじ】1938年を舞台とし、前作の3年後の物語となっています。大学で考古学を教えているさなかに、大富豪ドノバンから相談が持ちかけられ、イエス・キリストの聖杯を探す事となる。当初の調査隊の隊長がインディの父親ヘンリーであり、消息を断ったヴェネツィアへ向かうが、それを狙うナチス・ドイツの影があった。
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スピルバーグとルーカスの作る極上なエンタテイメントでもあり、まさしく映画という魅力の詰まった作品
スティーブン・スピルバーグ監督は、「激突」で映画監督デビューをして以来、エンタテイメントとドラマと幅広い作風で映画を制作しています。特にエンタテイメント性の高い作品を作ることが得意で、インディジョーンズやジョーズ等娯楽作品の完成度の高さには、匹敵する監督は居ないようにも思えます。
ハリソン・フォードは、役者を志し、1966年に『現金作戦』で映画デビューをしています。その後も大工仕事との掛け持ちで俳優業を行い、1977年「スターウォーズ」のハンソロ役で絶大な人気を得ています。以降は、アクション映画からドラマまで、幅広い役柄をこなす俳優です。
ショーン・コネリーは、イギリス海軍に入隊するも健康上の理由で除隊し、様々な仕事を経て、1954年にテレビや劇団に出演する用になります。1962年『007 ドクター・ノオ』で世界的に有名となり、その後、ジェームズ・ボンド役として人気となります。一時期ボンド役が交代となりますが、再度復帰をし、合計7作品に出演しています。「The name is Bond, James Bond.」というセリフは、ショーン・コネリーが生みの親とも言われています。その他にも数多くの映画出演し、1987年『アンタッチャブル』でアカデミー助演男優賞を受賞しています。2006年に俳優業を引退しています。
リヴァー・フェニックスは、5人兄弟の長男として生まれ、10歳にして初めてテレビに出演をし、1985年『エクスプロラーズ』で映画デビューをし、1986年『スタンド・バイ・ミー』で注目されます。1988年『旅立ちの時』でアカデミー助演男優賞にノミネートされ、1991年『マイ・プライベート・アイダホ』で、ヴェネツィア国際映画祭の男優賞を受賞しますが、1993年に薬物の過剰摂取により他界しています。
本作は、第62回アカデミー賞で、音響効果賞を受賞しています。
物語は、インディ・ジョーンズの冒険譚となっており、本作では、インディの父親も登場し、イエス・キリストの聖杯を探しあてるストーリーとなっています。
序盤は、インディの若い頃が描かれており、ここでインディ・ジョーンズ役をリヴァー・フェニックスが演じています。
この序盤は、今までのインディがどういう経緯で、後々引きずるようなトラウマやムチの使い手になったりと違和感なく描いており、よくできています。
この時の若きインディは、過去のインディジョーンズシリーズデモ綺麗にまとめられており、世界観もしっかりと印象付けられています。
ボロボロの車が疾走するところも古き良きオールディーズ的な要素があり、冒険というところをしっかり彷彿させています。
その後、大人になったインディが登場しますが、ここ移り変わりも見事であり、この帽子にはしっかりと意味があることがわかります。
ヴェネツィアから始まる調査と冒険もしっかりと謎解きされており、冒険と謎解きというインディ映画でのワクワク感が丁寧に描かれています。
カタコンペというのは本作で初めて知りましたが、地下墓所ということであり、ここのシーンでお馴染みの精神的にゾワっとするような演出がされています。コレはインディ・ジョーンズのお約束とも言える演出ではあります。
アクションシーンも絡めつつ、インディは父親のヘンリーと出会うわけですが、意外とコメディ色の強くなるところがあり、むしろ今までインディ・ジョーンズと比べて、新しいところになります。
この二人のコンビネーションも秀逸で、今までの冒険アクションにチョイ足しをしただけでさらに面白くなった印象があります。
特に海岸に不時着したあたりの機転の効かせ方もいままでのインディ・ジョーンズにはなかったところでもあり、主役が2人いて、そのどちらもが見せ場のあるところかと思います。
その先も、今までのインディ・ジョーンズの集大成と言えるアクションがあり、当時47歳のハリソン・フォードはまだまだ元気に活躍できる点でも、非常に観ていて楽しいところはあります。
若干、「レイダース 失われたアーク」のような感じもしますが、この冒険感はインディ・ジョーンズならではなところかと思います。
最後に出てくる聖杯が安置されている遺跡は、ヨルダンに実在するペトラ遺跡のエル・カズネという場所です。
スピルバーグとルーカスの作る極上なエンタテイメントでもあり、まさしく映画という魅力の詰まった作品です。