【監督】曽根剛
【脚本】上田慎一郎
【出演】マイケル・キダ/Awich/毎熊克哉/片山萌美/ライアン・ドリース/ルナ/中村優一/アレキサンダー・ハンター/西尾舞生/渡辺裕之/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 スティーブは、東日本大震災のドキュメンタリーを撮影するために来日するが、被災地で見た舞台がきっかけで、コメディ映画を作ろうとする。
本作はコメディなんてところではなく、しっかりとした記憶に残しておきたい作品
曽根剛監督は、2015年『口裂け女in L.A.』で監督デビューをし、その後、台湾やヨーロッパで映画を手掛けています。2017年『カメラを止めるな!』では、撮影監督を務めており、第42回日本アカデミー賞優秀撮影賞を受賞しています。
脚本の上田慎一郎は、中学時代からハンディカムで自主映画を撮り始め、2009年自主映画団体「STUDIOMAYS」に参加し、映画を作成し始めます。数々の作品を手掛けた後、2017年『カメラを止めるな!』で劇場用長編映画デビューをし、 低予算映画ながら莫大な興行収入の記録となります。
マイケル・キダは、モデルや俳優などの活動をしており、2018年「コンフィデンスマンJP」などに出演しています。書籍の執筆や農園を営んでいる一面もあります。
毎熊克哉は、3歳の時に見た映画『E.T.』で映画作りに関心を持ち、映画監督を目指していたが、自ら演じたほうが思い描いた芝居が伝わると、役者に転身、以降多数の映画賞に関わり、「遅咲きの新人」として注目されています。
物語は、アメリカ人の映画監督が、東日本大震災のドキュメンタリーを制作しに、来日するが、被災地で観た演劇をきっかけにコメディ映画を作ろうとするストーリーです。
序盤から、映画の撮影スタジオでのシーンが描かれ、実際の出来事か映画の内容なのかちょっとわからないような劇中劇で描かれます。
「部外者だからこそ描けることがあるかもしれない」
中盤でレイコが歌うシーンがありますが、この曲はとてもグッときます。
なお、終盤にも零個は歌いますが、この曲こそが、本作の最もキーとなるようなイメージがあります。
忘れてはならないことと、どうしても避けられなかったこと、天災というところでもありますが、犠牲になった人へ何を届けたいのかということを描いています。
コメディ監督が主人公という設定と、予告編からも、コメディと言うアプローチを出していますが、本作はコメディなんてところではなく、しっかりとした記憶に残しておきたい作品となっています。