作品紹介
【監督】バリー・レビンソン
【出演】ダスティン・ホフマン/トム・クルーズ
【個人的評価】★★★★★
【あらすじ】主人公チャーリー(トム・クルーズ)は高級外車ディーラーを営んでいる。ある日父の訃報を聞き遺産目当てで故郷に戻るが、過去に勘当されていたため遺産の300万ドルはあったことも無い自閉症の兄レイモンド(ダスティン・ホフマン)に相続される。遺産相続を諦めないチャーリーは兄とともにロサンゼルスに戻ろうとする。
レインマン MGM90周年記念ニュー・デジタル・リマスター版 [Blu-ray]
サブスクで観る
トムクルーズの爽やかさとダスティンホフマンの作り込まれて自然すぎる演技は必見
アカデミー賞主要4部門(作品・監督・脚本・主演男優賞)を受賞しています。
ダスティン・ホフマンが、アカデミー主演男優賞を受賞しています。「クレイマークレイマー」についで二度目の受賞。
アカデミー主演男優賞では、3回受賞のダニエル・デイ=ルイス。2回受賞者はスペンサー・トレイシー、フレドリック・マーチ、ゲイリー・クーパー、ダスティン・ホフマン、トム・ハンクス、ジャック・ニコルソン(助演男優賞も1回受賞している)、ショーン・ペンの7人。マーロン・ブランドも2度受賞していますが、2度目の受賞を辞退しています。
トム・クルーズは、当時「トップガン」のヒットと重なり、名実ともに評価されています。
物語は、兄弟の心の通い合いというところになりますが、レイモンドは自閉症という難解で複雑な状況。
当時はまだサヴァン症候群という言葉がなかったのですが、まさしくサヴァン症候群にあたります。
レイモンドの異常な記憶力と計算能力はとても素晴らしく自閉症という視点をちょっと考えさせられます。
当然、チャーリーはその規則正しいルールに翻弄されますが、ここに兄弟の心の通い合いが生まれ始めます。
序盤は遺産目当てで、レイモンドのご機嫌を伺いますが、徐々にその複雑な心を理解しはじめます。
「野球選手のwhoのダジャレ」や「Kマートの下着」、「タピオカ入りの飲み物」、「落ちた爪楊枝を一瞬で数える」など不思議な能力と習慣が出てきます。
「飛行機の墜落事故」の件では、飛行機には乗らない理由が明確です。
理解はできなくはないですが、可能性の話で言えば、非常に確立の低い事であり、それすらも洗濯しないというところはコメディを見ているような感じです。
物語の進め方が兄弟中心になるため、難解な物語ではなく、むしろロードムービーとハートウォーミングドラマとサクセスストーリーが織り交ぜられた作品です。
ラストシーンの時間を換算するところでは、序盤で遺産相続だけを考えていたチャーリーとは人が違うくらいな気がしますが、それはそれ。
ロレックスを換金してどれだけの下取りとなったのかわかりませんが、時代だなぁと思うところもあります。
トムクルーズの爽やかさとダスティンホフマンの作り込まれて自然すぎる演技は必見です。