【日本映画】「タロウのバカ〔2019〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】YOSHI//奥野
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 タロウは名前がなく、戸籍も学校にも一度も行ったことがない少年。エージとスギオという高校生の仲間ができるが、ある日偶然に拳銃を手に入れたことで過酷な現実を見ることになる。

タロウのバカ

主人公タロウは本名ではなく、孤児という点より名前がないという意味合いも含め、タロウという名前

・大森立嗣監督は、父に、弟に俳優のを持つ。大学で8mmビデオを制作し始め、2005年に『ゲルマニウムの夜』で初監督デビューをし、『日日是好日』『さよなら渓谷』『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』と様々な良作を制作しています。

https://6kajo.com/2020/01/20200101-1577829600/

・YOSHIは、有名ブランドやファッションショーでモデルとして活躍し、本作では、俳優としてデビューしています。

・菅田将暉は、モデルのオーディションで選ばれた後、2009年「仮面ライダーW」で、初出演初主演をしています。その後は多くの話題作に出演しています。

・2013年頃から、音楽方面にも才能を発揮しており、映画『キセキ -あの日のソビト-』では、GReeeeNの前身グループグリーンボーイズを結成し、CDデビューもしています。その後、ソロとしてデビューし、5枚目のシングル「まちがいさがし」で、『第70回NHK紅白歌合戦』に出場しています。

・物語は、戸籍もなく孤児のような生活をしているタロウが仲間3人と生活をしているなか、一丁の拳銃を手に入れることで、様々なトラブルに遭遇してしまうストーリーです。

・序盤は、ドキュメンタリーのような孤児院のシーンから始まるところもあり、ちょっと映画のタイトルと写真の印象からは異なる印象があります。

・孤児院での不慮の事故死を隠すために山に埋めに行きますが、そこでもトラブルがあります。

・ここまで、主演の3人はほとんど出てこず、周辺人物の状況が描かれていきます。

・そこから、3人が登場しますが、無軌道な思春期の状況を描いています。

・このままで物語が終局していくわけではなく、一丁の拳銃が目の前にあることで、3人間の力関係や状況が生み出されてきます。

・「育児放棄」「反社会勢力」「社会的弱者」というメッセージ性のある要素も盛り込まれています。

・序盤のドキュメンタリーな要素、中盤の3人の自由奔放な生活、終盤でドキュメンタリーと作劇の融合、といったように、複数の演出手法が絡み合っているようにも見えます。

・実際、心地よい鑑賞のできる映画ではないので、注意して鑑賞する必要があります。

・あくまで、共感を得るというよりも、「こういう世界があるのかもしれない」という視点でもあり、バイオレンス要素もあるので、題名やイメージとはかなり異なる印象となる作品です。

・なお、主人公タロウは本名ではなく、孤児という点より名前がないという意味合いも含め、タロウという名前になっています。

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