【総監督】山崎貴
【原作】堀井雄二
【出演】佐藤健/有村架純/波瑠/坂口健太郎/山田孝之/ケンドーコバヤシ/安田顕/古田新太/松尾スズキ/山寺宏一/井浦新/賀来千香子/吉田鋼太郎
【個人的評価】★★★★☆
【あらすじ】主人公 リュカは、父親パパスと旅を続けている冒険者。冒険を続けている理由は、魔界の門を開こうとしているゲマの野望を打ち砕くためであった。
ただし、本作の映画のまとめ方としては称賛はできません
・山崎総監督は、「スターウォーズ」「未知との遭遇」に影響を受け、映画でのミニチュア制作から、SFXやデジタル合成を担当するようになる。その後、2000年「ジュブナイル」で長編映画監督デビューをし、2005年「ALWAYS 三丁目の夕日」で高い評価を得ています。
・本作の脚本は、山崎総監督が手掛けています。
・原作の堀井雄二は、ライターとして活躍していた頃にゲーム仲間として週刊少年ジャンプの編集者と知り合い、その後、ゲームクリエイターとして「ポートピア連続殺人事件」を制作、1986年「ドラゴンクエスト」を制作し、国民的RPGとして評価を得ています。
・キャッチコピーは、『君を、生きろ。』『君は、何者だ。』
・物語は、ドラゴンクエストVのストーリーを踏襲しており、本作を鑑賞する際には、「ドラゴンクエスト1」から「ドラゴンクエストV」までの5作をプレイしておくと、本作をより楽しめます。
・『ドラゴンクエストシリーズ』としては、初めて3DCGアニメ映画化された作品であり、『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』をベースとした作品となります。
・原作者の堀井雄二は、「ゲームはインタラクティブだからこそ、プレイヤーが主人公であることを実感できる。ところがこの映画は、観るだけで『ドラクエの主人公は自分である』ということを改めて思い出させてくれる。そこが画期的だ」と発言しています。
・本作は、「ドラゴンクエスト5」の展開を踏襲したところがあり、ゲームをプレイしたことのない人にはちょっと感動と驚きが薄いのかもしれません。
・さらに巷で噂されている「衝撃のオリジナル展開」を考えると、ゲームをプレイしたことのない人にはオススメできません。
・逆にゲームをプレイしたことある人には、「衝撃の終盤展開」を除いては、とても楽しめる内容となっています。できれば、寛大な気持ちで観ることをオススメします。
・問題は、このファンタジーRPGのシナリオを根底から覆しかねない展開であり、この部分については、手法としてもテーマとしても、賛同はできません。
・過去にファンタジー系のRPGは数多く作られましたが、ドラゴンクエストというシリーズにおいて親子三代という画期的なシナリオと主人公の立ち位置という点を明確にしたところでは、非常に良くできた作品であります。
・ドラゴンクエストのゲーム自体を再度名作だと気付かせ、他にはなかったシナリオを20年以上も前に作り上げていたところが素晴らしいです。
・モヤモヤするところはありますが、それを除いたとしても、もう一度ドラゴンクエスト5をプレイしたくなってしまうような作品です。
・ただし、本作の映画のまとめ方としては称賛はできません。