【洋画】「ヴァレリアン 千の惑星の救世主〔2018〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】西暦2740年。主人公 ヴァレリアンとローレリーヌは、銀河をパトロールする連邦捜査官をしている。「千の惑星の都市」にはあらゆる種族が共存しているがそこには宇宙を揺るがす陰謀があった。

ヴァレリアン 千の惑星の救世主 (字幕/吹替)

純粋にSFアクション映画としては、それなりに楽しめますが、深さという点が薄いところが気になります。気軽にサクッと観る分には楽しめる作品

・リュック・ベッソン監督は、フランスを代表する監督で、「レオン」「ニキータ」等名作映画を多数製作しています。10作品の監督で引退するといっていましたが、2010年公開の『アデル/ファラオと復活の秘薬』でこれを撤回。2019年現在では、17本の監督作品があります。

・デイン・デハーンは、2008年に『アメリカン・バッファロー』のブロードウェイ公演に出演、その土、テレビドラマに出演をし、2012年「クロニクル」で主演を努めています。

・カーラ・デルヴィーニュは、モデルとしてデビューをし、シャネルのデザイナー・故カール・ラガーフェルドのお気に入りのモデルでもありました。2012年「アンナ・カレーニナ」に映画初出演をし、以降女優としても活躍しています。

・物語は、未来の宇宙パトロール隊が「千の惑星の都市」を舞台にした冒険活劇です。

・序盤から、イマジネーションの高い映像が展開され、世界観の構築はよくできています。

・ただし、リュック・ベッソンの描く未来世界という手法がCGに寄った未来感があり、明るいイメージの反面、毎回同じようなイメージの作品という印象が拭えません。

・スターウォーズに影響されたSF古典コミックの映画化でもありますが、たしかに映像はスゴイ、しかし、それを超える何かが足りない印象もあります。

・オープニングは、デヴィッド・ボウイの「Space Oddity」をBGMとして、物語の概要を説明していますが、音楽の良さもあり、非常に壮大な印象があります。

・ココの掴みは悪くなく、世界観に没入できる準備は整うのですが、主人公の魅力の影響でその後の展開をひきつけておけてなかったのかなぁとも思います。

・王道のスペースオペラでもあり、そのまま映像化するだけで、かなりまっとうな内容となるのですが、キャラクターの描き方がどうも子供向けのような稚拙さがあります。

・これは近年のリュック・ベッソン映画に顕著なのですが、監督が子供のときに熱中した作品を映画化している作品については、多くがこの印象があります。

・やはり、子供の視点で感じた印象をそのまま映像化している点でもあり、その視点が純粋に童心に帰った印象だからなのかもしれないです。

・スター・ウォーズとの違いというのはここにあるようにも思え、シンプルな物語に裏打ちした普遍的な考えや思想が、本作には薄いところがあるのかもしれません。

・ヒーロー、ヒロイン像というのは、子供目線では、まさしくその王道たる点がありますが、創造する側としては、その言動にある裏設定の作り込みが必要となるのかと思います。

・そのキャラクターの背景があることで、実際には説明されない要素だとしても、にじみ出る表現力が異なってくるのかもしれません。

・そのキャラクターを創造した骨格が普遍的なところであれば、大人の鑑賞にも耐えうる作品となるのかもしれません。

・純粋にSFアクション映画としては、それなりに楽しめますが、深さという点が薄いところが気になります。気軽にサクッと観る分には楽しめる作品です。

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