【日本映画】「左様なら〔2018〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【原作】
【出演】芋生悠/祷キララ//武内おと/

【個人的評価】★★★☆☆

【あらすじ】舞台は海辺の街。そこで主人公の由紀は、高校生として生活をしていたが、同級生の綾が引っ越し前に亡くなったことでクラスや学校内での人間関係が変わっていく。

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高校生活のみずみずしさということよりも、一人の死によって起こる、主人公の周辺で起こる変化が描かれた作品

・石橋夕帆監督は、2015年『ぼくらのさいご』で各映画祭で評価を得ています。その後、2017年『水面は遥か遠く』でショートショートフィルムフェスティバル&アジアミュージック・ショート部門奨励賞を受賞し、着実にキャリアを重ねている監督です。

・芋生悠は、2014年、第3回ジュノン・ガールズ・コンテストでファイナリストに選ばれ、2015年より女優として活動をしています。書道では師範の腕前のある人です。

・漫画家兼イラストレーターである「ごめん」のTwitterで掲載していた短編漫画が原作となっています。

・物語は、高校生の学生生活を通じて、とある事件をきっかけに、その環境での変化が描かれるストーリーです。

・序盤は、高校生活の中で、主人公の立ち位置が描かれており、学校というコミュニティで感じることが描かれます。

・スクールカーストやグルーピングを描きつつも、それだけがすべてのような印象ではなく、親友の死によって変化する関係性があります。

・映像が幻想的な画作りなところがありながらも、どこかドキュメンタリー調なところもあります。

・高校生にしては、もう少し大人であっても良いと思うのですが、ちょっと中学生っぽいなぁという気もします。

・淡々と描かれる高校生活のなかで、一人の生徒死の波紋がじんわりと続き、その周辺の波紋を眺めているようなそんな作品です。

・86分の小編ではありますが、この長さ感がちょうど良いともいえ、高校生活の切り抜き方は絶妙だった印象があります。

・この題名の「左様なら」は、「さようなら」を漢字で書いた言葉となり、「さようならば(それならば)別れましょう」の意味があります。「然様なら」とも書きます。

・高校生活のみずみずしさということよりも、一人の死によって起こる、主人公の周辺で起こる変化が描かれた作品であり、過剰な演出が避けられているところもありますので、この淡々とした展開には、観ている側に様々な印象を残す作品とも言えます。

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