作品紹介
【監督】今石洋之
【原作】TRIGGER/中島かずき
【出演】松山ケンイチ/早乙女太一/堺雅人/ケンドーコバヤシ/古田新太/佐倉綾音/吉野裕行/稲田徹/新谷真弓/小山力也/小清水亜美/楠大典/檜山修之/小西克幸/柚木涼香/
【個人的評価】★★★★☆
【あらすじ】突然変異で誕生した人種「バーニッシュ」により、大惨事「世界大炎上」が起こり世界の半分が焼失した世界から30年後。さらに攻撃的な人種「マッドバーニッシュ」が現れ、それに対抗すべく高機動救命消防隊「バーニングレスキュー」が設立される。その新人隊員ガロとリーダーのリオにより、消火を元に戦いが始まる。
サブスクで観る
予告編を観てもらった上で、この世界観に馴染めるかを確認した上で鑑賞するのが望ましい作品
今石洋之監督は、ガイナックスに入社後、『新世紀エヴァンゲリオン』の動画などを手掛け、2004年『DEAD LEAVES』で監督デビューをします。その後、2007年『天元突破グレンラガン』を作り話題となります。派手なパースで動き回る作画としての第一人者アニメーター金田伊功の影響を強く受けており、豪快な動きと演出が魅力です。
中島かずきは、1985年に劇団☆新感線の座付作家として参加をし、2003年に『アテルイ』で第2回朝日舞台芸術賞・秋元松代賞、第47回岸田國士戯曲賞を受賞しています。2004年には小説家としてもデビューをし、2007年には『天元突破グレンラガン』のシリーズ構成を務め、2011年には『仮面ライダーフォーゼ』のメイン脚本を手掛けており、幅広い作風の作家です。
TRIGGERは、アニメーション演出家の大塚雅彦と今石洋之、制作プロデューサーの舛本和也の3人が2011年に設立した制作会社で、主にオリジナルアニメを手掛けることの多い制作会社です。「キルラキル」「SSSS.GRIDMAN」などの作品があります。
総務省消防庁とのタイアップが行われており、消防職団員の募集ポスターに本作が起用されています。
第23回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員会推薦作品。
物語は、地球上の物語ではありながら、近未来な世界観であり、突然変異の人種「バーニッシュ」と消防隊「バーニングレスキュー」との共存をめざしながらも、お互いの主義主張がぶつかり合う物語です。
オープニングから、世界がどのように崩壊に至り、そのように復興してきたかが描かれ、まずはこの世界観を説明しています。
とりあえずカラーのパステルなところとわかりやすすぎるキャラクターが非常にわかりやすいです。
「バーニングレスキュー」の連携で消火を行う序盤は、まさしく今石洋之監督と中島かずきのコンビネーションでもあります。
この展開を気持ち良いかどうかで本作を楽しめるかどうかが決まります。
中盤以降、物語とともにBGMが流れ続けますが、ちょっと変わった演出でもあり、この曲もアニメっぽさがなく、目指しているところがいい意味でちょっと違うのかもしれません。
勧善懲悪感がありながらも、徹底的な勧善懲悪とまでではなく、いずれも、きちんと正義があるところです。
「天元突破グレンラガン」「キルラキル」のように、技を出すときの技名の出し方には、ある種お約束のように力いっぱいなところがあり、暑苦しいのですが、この暑苦しさが気持ちよさと理解する必要があります。
こういう演出を臆面もなくできるところが良く、この手法を確立しているので、むしろこの演出に至るまでを楽しむ作品とも言えます。
まずは、予告編を観てもらった上で、この世界観に馴染めるかを確認した上で鑑賞するのが望ましい作品です。
予告編
天元突破グレンラガン Blu-ray BOX(完全生産限定版)