【監督】マッテオ・ガローネ
【出演】マーセロ・フォンテ/エドアルド・ペーシェ/アリダ・バルダリ・カラブリア/アダモ・ディオジーニ/ジャンルカ・ゴビ/
【個人的評価】★★★★☆
【あらすじ】主人公 マルチェロは、イタリアのさびれた海辺の町に住む娘と犬を愛する男。「ドッグマン」という犬のトリミングサロンを経営しているが、知人のシモーネに儲け話に誘われ、そのおかげで、信用を失っていく。
映像や言語がアメリカ映画と比べて違和感があるのかもしれませんが、伝えたい物語という点では、言語も超えるしっかりとしたところがあります
・マッテオ・ガローネ監督は、1996年「Terra di mezzo」に長編映画監督デビューをし、2008年「ゴモラ」で第61回カンヌ国際映画祭グランプリ、2012年「リアリティ」で第65回カンヌ国際映画祭グランプリと2度のグランプリを受賞しています。
・マーセロ・フォンテは、10歳のときに楽団で演奏を始め、1999年に劇場の守衛の仕事をしていたが、兄の影響で映画に出演をし、脇役ながら小さな役を演じ続け、2019年「ドッグマン」で、第71回カンヌ国際映画祭で主演男優賞を受賞しています。
・本作は、1980年代にイタリアで起こった実在の殺人事件をモチーフに描いた作品です。
・物語は、犬好きな主人公マルチェロが、友人のシモーネに誘われて儲け話に乗るが、徐々に信用と信頼を失っていき、そして、とある決断を選んでいくストーリーです。
・何もないような寂れた町ながら、犬と家族がいるということで、マルチェロの生活は充実してる感がありましたが、友人のシモーネの登場から、徐々に不穏な流れとなってきます。
・このシモーネは普通にドラえもんのジャイアン的なところはあり、主人公もまさしく、のび太と考えてもよいのかもしれません。
・とある、儲け話を持ちかけられ、渋々協力をしますが、とあるときに、自分の店の隣を襲撃することとなり、さすがにそれはマズイというも、計画が実行されてしまいます。
・街の人々から信頼を失ってしまうも、服役を選んでしまうマルチェロにはとても割り切れない感情があります。
・1年後出所をして、ドッグマンにもどってくるも、寂れてしまった店と街の人たちの目線と裏切りからの仕打ちを考えるととてもやりきれない感じがします。
・娘にもあえなくなてしまい、とある決断をするのですが、ここからの展開は実際に観てもらったほうが良いのかもしれません。
・実行後のマルチェロの気持ちとその風景になにか感じるところは出てくるのかと思いますが、それが、本作のメッセージとなるのかと思います。
・非常にシンプルながらも、メッセージ性は強く、登場人物も複雑ではないので、物語を見失うことはないと思います。
・イタリア映画ということで、映像や言語がアメリカ映画と比べて違和感があるのかもしれませんが、伝えたい物語という点では、言語も超えるしっかりとしたところがあります。