【監督】光野道夫
【出演】東山紀之/常盤貴子/益岡徹/田口浩正/木南晴夏/淵上泰史/鈴木保奈美/
【個人的評価】★★☆☆☆
【あらすじ】ある出来事で出会った3組の夫婦と1人の独身男性が、年に一度の集まりの中、とある一人の参加者の発言で、ケータイに届くメッセージを全員でみるということを始める。
本作の「どうも理解し難い秘事」を描いている点では共感を持てなかったところ
光野道夫監督は、フジテレビ系列のドラマで多くのドラマを演出し、1994年『ヒーローインタビュー』で映画監督デビューをしています。影響を受けた作品は『市民ケーン』『スミス都へ行く』『或る夜の出来事』と発言しています。
東山紀之は、小学6年のときにジャニー喜多川の目に留まり、直接スカウトされています。その後、1982年に少年隊のメンバーとなり、2020年9月に他のメンバーがジャニーズ事務所を退所していますが、少年隊自体はグループとして活動の予定はないが、グループ名は存続しています。舞台や歌手、俳優として広く活躍しています。
パオロ・ジェノヴェーゼ監督の、2016年『おとなの事情』の日本版リメイクです。
映画である必然性は特になく、むしろワンシュチュエーションコメディと言う点では、舞台で良いのかなぁと思うところ。
常盤貴子のケータイメッセージのくだりでは隠したいことと、それを正当化しようとする取り繕いにかなりモヤモヤします。
都合の良いことをさも正論のように掲げる点は多少イライラします。
「You Got Mail」とか言うメール機能のあるスマートフォンもどうかと思います。
結果的に、女性側と男性側の対立っぽくなってきますが、どうも、その問題の焦点は薄っぺらいなぁと思うところです。
中盤過ぎで、この集まりの理由がシレッと描かれますが、会話や説明セリフではないので、ちょっとわかりにくいのかもしれません。
その後きちんと説明はされますが、どうも、嘘くさい感じもあり、それは、ベタに状況を作ろうとしているBGMが問題なのかと思います。
演出的には、すべて予定調和な結末ありきの物語となってしまうので、はじめから、全員の行動が作られた行動以外、なにものにも見えないところがあります。
演出ということを都度都度感じてしまう作品でもあり、物語の内容があまり頭に入ってこないところがあります。
「食べよう、コンビーフ」
世界各国でリメイクをされた作品でもあり、本作も日本風にアレンジした内容ではありますが、文化の違いや考え方の違いで、かなり作品の印象が変わってしまったのかと思います。
オリジナルの作品は観ていないのですが、本作の「どうも理解し難い秘事」を描いている点では共感を持てなかったところがあり、オリジナルがどのような描き方だったのかが気になるところです。