映画紹介
【監督】石原貴洋
【出演】木原勝利/大宮将司/橘さり
海道力也/藍海斗/堀江祐未/平宅亮/川上茉緒/岡祈里/合アレン/福山俊朗/白澤康宏/パラゴンつよし/ひと:みちゃん/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 杉村は、優秀な保険の営業マンだったが、父が経営するパチンコ屋の経営を立て直すために、奔走する。
ビジネスサクセスストーリーなところがあり、マネージメントや経営のあり方を示しているところ
石原貴洋監督は、2004年からショートフィルムを制作し、2006年「水曜日のスイミング」で第3回 シネアスト・ オーガニゼーション・大阪エキシビションオープンコンペ部門入選をしています。以降、2010年「バイオレンス PM」で長編映画を制作し、コンスタントに映画制作をしている監督です。
木原勝利は、京都出身の俳優で、サッカーでプロを目指していましたが、怪我のために断念をしています。2002年頃から舞台に出演し、2010年「大奥」で映画デビューをしています。2020年ごろより、テレビドラマにも出演をし、活動の幅を広げています。
物語は、保険の営業マンの主人公は、父親の経営するパチンコ屋の経営を立て直すために、会社を辞めて、父親のあとを継ぎますが、資金や経営、外圧など様々な苦難があり、乗り越えていくストーリーです。
序盤から、主人公の杉村勝利の自己紹介から始まり、35歳で保険の営業をしているのですが、家系がギャンブル好きということもあり、夢はカジノ王になるということが説明されます。
大阪の家族の話となりますが、勝利の父親はパチンコ屋を経営しますが、事業に失敗していることで、父親を救うために、保険の仕事を辞め、父の仕事を立て直ししていきます。
パチンコ屋の経営状態が非常に悪く、資金繰りの問題で2ヶ月後には倒産の可能性がある中で、600万円の資金を自宅から用立てして
「お父さんの意思を引き継ぐにしても、なんでそこまでやれるんですか?」
「カジノ王の血が流れてるんや」
勝利は、店長の垣内とともに店を立て直していきますが、当初はやる気のなかった垣内も徐々に片腕として活躍してきます。
立て直しの第一歩は、新台入れ替えと改装ですが、入れ替えの台も安く仕入れて資金を工面しますが、次はヤクザに挨拶なしの店舗運営に文句がつけられていまいます。
応接室で対処しますが、勝利には警察との関係もすでに対処しているので、なんとか穏便にあしらえます。保険の営業員をしているときに「マル暴」の刑事と知り合いになっていることが役立っています。
次は、従業員の勤務状況、更には資金繰りで各社関係各所を回りますが、資金を工面するどころか、逆に返済を要求されるところもあり、先行きは怪しくなってきます。
メンタルの問題もありますが、さすがにこの逆境状態はなかなか先が見えないところもあり、店舗の成功の糸口が見えない感じもします。
とはいえ、急に1年後に変わり、軌道に乗った状態になり苦難を乗り越えたあとが描かれ、その後の攻めのスタイルになって行きます。女性ホールスタッフに際どい服を着てもらい営業をするのですが、最初は他の役員に拒否られながらも、強引に色々な手段を模索していきます。
他にも色々と突飛な企画を行い、常連客を温泉力に連れて行ったり、大胆な人事も行います。多少パワハラ気質な経営も感じますが、あくまで映画なので、スルーをすればよいです。
後任社長の選任も事前に本人確認が必要でもありますが、どうも発表を見るとサプライズでの発表というところでもあります。
「下が育てば、上が席を退く」
勝利は、保険の営業上がりながら、自分のポジションには頓着せずに常に一歩先を見ているところがあり、感情移入をする前に、色々と教えてくれるようなところを感じます。
終盤では、とある事件が発生していきますが、映画全体の構成として、ダレ場なく構成されている点では、非常によくできています。
本作の全体的なところは、パチンコ屋の立て直しではありますが、物語の根底には、ビジネスサクセスストーリーなところがあり、マネージメントや経営のあり方を示しているところもあります。
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