作品紹介
【監督】佐藤祐市
【出演】浜辺美波/赤楚衛二/佐野勇斗/山下美月/倉悠貴/西垣匠/中田青渚/木村了/渡辺大/
【個人的評価】★★☆☆☆
【あらすじ】人気エンタテイメント企業の新卒採用で、最終選考に残った6人が最終試験を受けるが、その試験で6人の就活生の別の顔が暴かれていく。

スピラリンクスの企業の魅力はさっぱりわかりません
佐藤祐市監督は、テレビ制作から映画を作るようになり「キサラギ」「脳内ポンズンベリー」「ストロベリーナイト」などさまざまな作品に関わっています。
浜辺美波は、東宝シンデレラオーディションでニュージェネレーション賞を受賞、その後多数の映画に出演し、『君の膵臓をたべたい』で話題となりました。
本作は、2021年に浅倉秋成より発表された小説「六人の嘘つきな大学生」が原作です。
主題歌は、緑黄色社会「馬鹿の一つ覚え」となっています。
物語は、人気エンタテイメント企業の新卒採用の最終選考まで残った6人の就活生が、最終試験の中、それぞれの就活生の裏の顔が暴かれていくストーリーとなっています。
序盤から、とあるエンタテイメント企業のステラリンクスの最終面接の説明会から始まり、最終面接で6人全員が採用されるかもしれないという説明で1ヶ月後の最終試験に望んでいきます。
6人はそれぞれ事前に試験対策のためにあつまり、様々な対策をして、6人とも合格できるように取り組んでいきます。ある意味、仲間意識で全員合格を狙う手法でもあり、そこで、各登場人物のキャラクター性も見えてきます。
最終面接はグループディスカッションとなり、そこで投票形式で試験を進めていきますが、部屋の中にある封筒で自体が変わってきます。
「部活仲間へのいじめ」「交際相手の中絶」「学生時代中にキャバクラのアルバイト」「高齢者詐欺」「未成年飲酒」などが暴露されていきます。
などなどの裏の顔が暴かれていきますが、6人ともが感情的になって会話になってきますが、この時点でこの作品が非常にイライラする展開になります。
いずれも感情的に怒りや怒号が上がるのですが、根も葉もない内容に激怒していく展開に非常に見苦しい展開となっていきます。そもそも、最終試験を行う状況でもなく、こんな試験やめてしまう方が良いのかと思います。
ある程度演技はしてきている俳優を揃えている映画なので、6人の演技と怒号のイライラするところは監督の手腕でもあり、さすがに観るに耐えない作品に感じます。
伏線のための演出?とも思ってしまいますが、本作のシナリオを考えると、結局、ゲームのようなシナリオで、現実とは違うトリック的な物語で、なんのリアリティもないところになります。
本作の致命的なところは「スピラリンクス」という企業に就職したいという魅力がこの企業に感じられなく、6人の就活生も最終面接中でいうセリフを剛速球でブーメラン返し支度もなります。
「本来は、犯人探しじゃなくて、就職試験だろ?」
振り返ると、本作は、就職試験を描いているのではなく、稚拙な心理ゲームを織り込んでいるところに、結局、本作のテーマがよくわからないところになっているところかもしれません。
終盤は、種明かしとなるわけですが、その落とし所は納得できるようなできないような、そんな着地点でもあり、そもそも就職したスピラリンクスの企業の魅力はさっぱりわかりません。
予告編
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