作品紹介
【監督】黒沢清
【出演】菅田将暉/古川琴音/奥平大兼/岡山天音/赤堀雅秋/吉岡睦雄/三河悠冴/
【個人的評価】★★★★☆
【あらすじ】主人公 吉井良介は、町工場で働きながら、転売屋としても日銭を稼いでいる青年。工場での昇進の話があったが、それを断り、郊外で恋人と新生活をはじめるが。
序盤の不思議なテンションが一番のみどころ
黒沢清監督は、学生時代から映画製作を行い、助監督として様々な作品に参加しています。1983年ピンク映画『神田川淫乱戦争』で長編映画監督デビューをし、1997年「CURE」で国際的に評価されます。以降、コンスタントな映画製作を行い、国内外を含め、評価の高い監督です。
菅田将暉は、モデルのオーディションで選ばれた後、2009年「仮面ライダーW」で、初出演初主演をしています。その後は多くの話題作に出演しています。
古川琴音は、満島ひかりに憧れて俳優となり、2018年「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」で映画初出演をしています。2021年『偶然と想像』で評価をされ、テレビや映画、など幅広い活躍をしており、今後がきになる女優です。
物語は、工場で働きながら転売をしている主人公がある日、工場での昇進を断り、郊外で転売屋として生活を始めるが、不審な出来事が相次ぎ、トラブルに巻き込まれていくストーリーです。
序盤から、とある工場で、1箱3000円で商品を買う男が描かれます。彼は、転売を生業取りているところがあり、普段は工場で働く傍ら、転売をして生活をしています。
転売仲間もおり、この先、どうやって生計をたてて行くのかという悩みを抱えながらも、どこかに手に入らない理想の生活を追いかけ続けているところがあります。
人の欲を感じてしまうところがあり、ないものねだりとして欲しいものが湧き出てくるところを考えると、転売から抜け出してたとしても、欲には勝てないようなところを暗に感じます。
「いつの間にかお前、平凡な幸せ手に入れてたんだな。」
先輩にそういうふうに言われますが、転売をもとに生業をしている人としては、多分、何も手に入れられないことを暗に示しているのかなぁと思います。
「まあ、ババヌキみたいなものかな」
「私は忘れない、絶対忘れない、忘れるもんか」
転売屋としても、なかなかいろいろ恨まれることを重ねて来たところもあり、敵が多いのも当然でもあります。
転売ということが物語のテーマに含まれますが、実際に転売自体が本作の主軸ではなく、その先の謎な展開が見どころなのかもしれません。
中盤以降では、ちょっと当初と予定が変わってきますが、まるで世界観がかなり異なってくるところはちょっと違和感すら感じます。
序盤の不思議なテンションが一番のみどころではあり、後半でピストルを使うようになってきてからの展開が非現実的でもあるので、この点が惜しいところです。
予告編
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