作品紹介
【監督】城定秀夫
【出演】行平あい佳/青柳翔/片山萌美/新納慎也/髙石あかり/⽯橋侑⼤/大嶋宏成/
【個人的評価】★★★★☆
【あらすじ】主人公 森村抄子は、シングルマザーの36歳。高校の同窓会でも息苦しさを感じる中、初恋相手の北田一樹と出会う。
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【感想・レビュー】城定秀夫監督の演出の妙は詰まっていると思われます
城定秀夫監督は、ピンク映画やオリジナルビデオで助監督を務め、2003年『味見したい人妻たち』で映画監督デビューその後もピンク映画のみならず、多彩な作品を送り出している監督です。
行平あい佳は、2014年より助監督として活動後、2014年「gift」で映画デビューをしています。その後、女優として、テレビや映画、舞台などで活動をしています。
青柳翔は、2009年舞台『あたっくNo.1』で俳優デビューをし、2016年には歌手デビューもしています。2010年「ふたたび swing me again」で映画デビューをし、映画や舞台、テレビで活動している俳優です。
本作は、湊よりこ作のレディースコミック「セフレの品格(プライド)」が原作となっています。
物語は、主人公のシングルマザーが初恋の人に出会い、身体だけの関係を求められ、深みにハマっていくストーリーです。
序盤から、18年ぶりに再会した男性ととある部屋に入ろうとするシーンから始まります。そこから数時間前に時間がさかのぼり、この流れとなるまでの同窓会の経緯が描かれます。
氷を使うシーンがありますが、ナインハーフのパロディかと思います。さらっと描かれるので、コントなのか、マジなのかはわかりません。
結局、お互いのことを深く知っていく流れではなく、快楽の目的というところでもあり、さらに言えば、その相手に病気を移されてしまうという流れとなりますが、もともと、相手が医者というところでもあり、きっちりと治療してもらえます。その流れから再び関係が深まってしまいますが、深みにはまっていくところになっていきます。
本作は、「セフレの品格 初恋」「セフレの品格 決意」で2部作となっていますが、
「セフレの品格 初恋」では、抄子と一樹の関係性が徐々に深くなっていく内容で、「セフレの品格 決意」では、一樹の抱えている問題や抄子自体の年齢から、行く末を迷っていく展開でもあります。
特に「セフレの品格 決意」では、一樹と抄子だけの話ではなく、17歳の少女とボクサーの話が深く絡んできます。
「セフレの品格 初恋」では、登場人物の関係性がシンプルなところでもあり、わかりやすいのですが、「セフレの品格 決意」では、前作よりも状況が変わっているので、前作ほど魅力的な話ではなかったところはあります。
男女の愛情の話だけにとどまらず、「セフレの品格 決意」で、咲役として高石あかりが出演しており、ボクサーとしての話として、猛も登場し、「セフレの品格 初恋」とは登場人物に変化があることで、2部作の長時間となるところに変化をつけてきています。
ドロドロな話にならず、しっかりと結末への流れにはヒトクセあるところがあるので、2部作ながらも、別物の話と解釈しても良いのかもしれません。
高石あかりの存在感が妙に印象的でもあり、「セフレの品格 決意」のみどころが主人公2人と変わって見えるところも興味深いところです。
R15+指定というところはありますが、物語の展開を飽きさせない点が良かったところでもあります。