作品紹介
【監督】丹野雅仁
【出演】手塚理美/国広富之/佐々木心音/富樫真/副島淳/堤下敦/石井咲/カマチ/高橋卓郎/竹谷望絵/桑原由樹/リチャードTH/浜崎美保/尚玄/下條アトム
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 志田漱石は、妻に先立たれた小説家。ある日、亡き妻の咲子の声を聞いたことで、妻に再開したいと願うが、突然交通事故に遭って死んでしまう。
サブスクで観る
88分という時間でまとめられているので、サラッとみるのがよい作品
丹野雅仁監督は、1990年『RESISTANCE』で映画製作に関わり、2002年『1-イチ-』でオリジナルビデオの監督デビューをしています。その後、2003年「カミナリ走ル夏」で映画監督デビューをし、テレビや映画など幅広い活躍をしています。
手塚理美は、中学1年生の時に2代目ユニチカマスコットガールに選ばれ、芸能界デビューをしています。1978年「正午なり」で映画初出演をし、その後、テレビドラマに数多く出演をし、1999年頃から、映画出演が増えています。
国広富之は、1977年「岸辺のアルバム」でテレビドラマデビューをし、その後、1979年「噂の刑事トミーとマツ」で広く人気となります。1979年「神様なぜ愛にも国境があるの」で映画初出演をし、その後、多数の映画にも出演しています。
物語は、妻を亡くした作家が、ある日、亡き妻の声を聞き、ふらついているときに、ファンから声をかけられ、その際に、交通事故に遭い死んでしまう。死後の状況で記憶をなくした主人公は、亡き妻との間で、気持ちのすれ違いが起こっていくストーリーです。
序盤から、テーマ曲とともにとある女性が男性に会いに行くシーンとなりますが、これは本作のテーマ的なところにもなります。
主人公は、志田漱石となりますが、本作では、亡くなった妻の幻影を追い続けているような内容となります。
独白形式で物語が進むので、わかりやすさはあります。
道路の真ん中でサインをやり取りする流れは、フラグが立ちすぎなんですが、始まってすぐに漱石は事故に遭います。
そこから序盤のシークエンスとなっていきますが、本作の幻想的なところで物語が描かれるため、フワっとした内容の説明でちょっとだけ注意してみておかないといけない点があります。
要は、死後の話となっているために、現世と死後の区分けをしっかり見極めつつ観る必要があります。
「バカぁ、地獄へ落ちろ」
まあ、ちょっとした笑いどころですが、一人称と独白のおかげで、コメディなのか、ドラマなのかちょっとわかりにくいところはあります。
序盤は、志田漱石視点での物語がえがかれますが、中盤以降は、咲子の周辺の話にも広がっていき、記憶を失ったこととどのように記憶を呼び覚ましていくかというところにもなります。
登場人物が限られているので、さほど見失うこともないのですが、淡々としているところもあるので、多少退屈感はあります。
88分という時間でまとめられているので、サラッとみるのがよい作品ではあります。