【監督】永江二朗
【出演】武田玲奈/小西桜子/濱正悟/林カラス/鶴見萌/しゅはまはるみ/佐野岳/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 佐々木菜奈は、高校生時代の仲間とオンラインチャットをするが、そこで1人の友人の様子がおかしくなり、「鮫島事件」のことでパニックになっていく
すべては画面の向こう側で起こっていることでもあります
永江二朗監督は、シナリオ・センター大阪校を卒業後、助監督を経て、2011年『2ちゃんねるの呪い 劇場版』で監督デビューをしています。以降、テレビや映画の制作に関わっています。
武田玲奈は、2013年オーディションに合格し、popteenのモデルとして活動を始め、2015年「暗殺教室」で映画デビューをしています。モデルや俳優としてキャリアを重ねている女優です。
物語は、主人公が高校生時代の仲間たちとオンライン飲み会をするが、その際に「鮫島事件」のことが話題となりパニックになっていくストーリーです。
序盤から、それっぽい和製ホラー的な感じのタイトルバックとなり、こういう系統ではお約束のような演出でタイトルとなります。多少チープ感がありますが、このチープ感が日本のホラー作品ともいうべきところです。
自宅に帰ってから、仲間とグループチャットをしますが、このシーンでの展開がチープ感がありながらも、なかなか演出が良いです。
鮫島事件のことを口に出してから、謎の停電となりパニックとなりますが、低予算で制作されているような印象もなく、なかなかおもしろく
展開します。
とはいえ、演出的にアナログモデムの接続回線の音が聞こえますが、さすがにこのご時世、アナログモデムの接続音は理解されないんじゃないかと思います。
鮫島事件についての説明を始めますが、序盤から中盤にかけてのこの展開は微妙に長いのですが、間が持つ演出でもあり、ミニマムな世界観ながらも面白いです。
コロナ禍で作られた作品でもあるので、多くの人が接触を避け、自宅で過ごすような世界でもあるので、自室から周辺の人らの状況が描かれるのですが、中盤で、本作の謎な世界観が徐々にわかり始めてきます。
大抵のことがインターネットの画面越しで見える出来事でもあり、見ている側も、どこか「後ろ後ろ」と言いたくなるところもあります。
低予算感もありますが、どこで何が起こっているのかがちょっとわかりにくいところもありますが、すべては画面の向こう側で起こっていることでもあります。
エンディングのあとにちょっとだけ物語がありますが、これも布石となっています。とはいえ、2020年以降、本作の続編等の話もないので、思わせぶりなところで考えていればよいです。