作品紹介
【監督】本木克英
【出演】阿部サダヲ/上戸彩/玉森裕太/柳葉敏郎/杉本哲太/佐藤隆太/渡辺いっけい/忍成修吾/近藤公園/木南晴夏/酒井若菜/西村直人/中井千聖/森口瑤子/前川泰之/安井順平/徳井優/斎藤汰鷹/吉見一豊/吉田久美/柄本明/橋爪功/佐々木蔵之介/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 西木雅博は、東京第一銀行・長原支店のお客様係。そこで現金紛失事件が発生するが、その事件にはとある事実が隠されていた。
サブスクで観る
登場人物が多いのですが、年齢層が微妙であり、フレッシュさの問題なのかと
本木克英監督は、1998年「てなもんや商社」で映画監督デビューをし、その後、松竹系の作品の監督をしています。「釣りバカ日誌シリーズ」「ドラッグストア・ガール」「鴨川ホルモー」などの作品を手掛けており、2017年以降は、松竹を退社してフリーランスとして「空飛ぶタイヤ」など映画を制作しています。
阿部サダヲは、劇団「大人計画」の役者として活動し、グループ魂のバンドボーカルとしても活躍している俳優です。
主題歌は、エレファントカシマシ「yes. I. do」となっています。
タイトルの「シャイロック」は、シェークスピアの戯曲「ヴェニスの承認」に登場する金貸しのことです。
原作は、池井戸潤『シャイロックの子供たち』です。2022年にWOWOWプライムでドラマ化もされていますが、映画版はキャストを変えて制作されています。映画版は独自のキャラクターも登場し、オリジナルストーリーの要素があります。
物語は、メガバンクのお客様係の主人公が、銀行内で発生した現金紛失事件をめぐり、意外な事実にたどり着いていくストーリーです。
序盤から、シャイロックとアントーニオが出ている舞台劇のシーンから始まりますが、この舞台を観ているという流れでの演出となります。
池井戸潤原作の物語なので、非常にわかりやすく、劇的なBGMがないのですが、展開的にもわかりやすく物語が進んでいきます。
地方銀行ので話となりますが、なかなか登場人物の行動がずさんなところはあります。
証拠隠滅をするなら、もっと他の場所でやればいいのになぁとは思います。
主人公は阿部サダヲなところだと思いますが、あくまで群像劇スタイルでもあり、様々な登場人物が物語の中心にいます。
「金は返せばいいってもんじゃないんだよ」
中盤で、柳葉と佐々木蔵之介の関係について、序盤の伏線はしっかり回収されます。
「それが俺の流儀なんでね。」
このセリフの前の言葉は、正しくコント感ではありますが、むしろ、このくらいのコント感がないと厳しいかなぁと思います。
今まで音楽もなく展開していたのですが、終盤の流れにはちょっとテンポの悪い音楽で、展開していきます。
意外と柄本明が喰えない役を演じていますが、その周辺の人物も喰えない人らばかりなので、さほど問題ではないかなぁと思います。
むしろ、多くの老人が化かし合いをしている点が本作の流れとなるところかなぁと感じますが、本作の微妙なところは、登場人物が多いのですが、年齢層が微妙であり、フレッシュさの問題なのかと思います。
予告編
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