【監督】荻上直子
【出演】筒井真理子/光石研/磯村勇斗/安藤玉恵/江口のりこ/平岩紙/津田絵理奈/花王おさむ/柄本明/木野花/
【あらすじ】主人公 須藤依子は、新興宗教を進行する女性。ある日、十数年前に失踪した夫 修が帰ってくる。修はがんになったの治療費を援助してほしいと頼み込む。
荻上直子監督の新境地となるところ
・荻上直子監督は、1994年に渡米し、映画を学び、帰国後、2001年『星ノくん・夢ノくん』で自主映画を制作しています。その後、2003年『バーバー吉野』で長編映画監督デビューをし、2006年『かもめ食堂』で高い評価を得ています。出産を経て、2017年『彼らが本気で編むときは、』で映画監督に復帰をし、以降、コンスタントに作品を発表しています。
・筒井真理子は、大学在学中に第三舞台の公演に感銘を受け、第三舞台に入団し、多くの作品に出演しています。2016年『淵に立つ』で、多くの映画祭で賞を受賞し、映画やドラマなど多くの作品で活躍する女優です。
・物語は、新興宗教を信仰する主人公が、十数年前に失踪した夫が突然帰宅したことをきっかけに、夫の病や息子の結婚、仕事での理不尽な問題で翻弄されていくストーリーです。
・荻上直子監督の作風からは、かなり方向転換がされたような作品でもあり、いままでの優しい雰囲気の作品とは異なる印象です。
・震災や介護、新興宗教など社会問題を広くあつかった作品でもあり、荻上直子監督の新境地となるところと思います。
・もともと、荻上直子監督自体は、出産を期に監督業から退いていましたが、その時の時間が、作家性に影響を与えたのかとも思います。
・現に、『彼らが本気で編むときは、』以降の作風は、今までの「バーバー吉野」「かもめ食堂」とは、微妙に違う雰囲気を感じます。
・キャッチコピーは「絶望を笑え」となっています。
・主演の筒井真理子も、演技力と雰囲気は抜群に良いので、めちゃめちゃ注目したい作品に思います。
・ちょうど同時期に「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」が公開されますが、こちらは、幽波紋(スタンド)をつかった「ジョジョの奇妙な冒険」のキャラクターの映画化であり、波紋は使いません。波紋の使い手は「ジョジョの奇妙な冒険」の第一部と第二部での登場キャラクターたちが主となります。
・荻上直子監督のオリジナル脚本でもあり、期待したいところです。