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作品紹介
【監督】ロネ・シェルフィグ
【出演】キャリー・マリガン/ピーター・サースガード/
【個人的評価】★★★★☆
【あらすじ】主人公 ジェニーは、中流家庭の一人娘の高校生。オックスフォード大学を目指していた中で、ある日チェロケースを持ちながらも、雨に振られてしまう。そこにデイヴィッドという紳士と出会い、デイヴィッドを通じて大人の世界に足を踏み込んでいく。
サブスクで観る
終盤は、なんとなく総括しちゃったような気も
ロネ・シェルフィグ監督は、デンマークの映画監督で、2000年『幸せになるためのイタリア語講座』で、ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞しています。2009年「17歳の肖像」2011年「ワン・デイ 23年のラブストーリー」などコンスタントに映画製作をしています。
キャリー・マリガンは、イギリスの女優で、2004年に舞台でデビューをし、2005年「プライドと偏見」で映画初出演をしています。2009年「17歳の肖像」で英国アカデミー賞 主演女優賞を受賞し、アメリカ アカデミー賞で女優賞にノミネートされています。
当初、オーランド・ブルームがダニー役の予定でしたが、降板となり、ドミニク・クーパーがダニー役となっていますが、オーランド・ブルームだとちょっと出来すぎな感じがあります。
逆に、若い頃のビル・マーレイ感もあり、良い感じです。
物語は、中流家庭に育った主人公の女子高生が、ある日、紳士と出会い、そこで大人の世界を垣間見ていくストーリーです。
オープニングは必見です。音楽とラインアートの映像が良い感じです。
序盤から、大雨の中でチェロを持ちずぶ濡れとなっているところでデイヴィッドと出会い、関係が始まりますが、きっちりしたような人に見えます。
自宅まで送ってもらうことで、デイヴィッドには自宅バレをしていますが、
ジェニー自体はチャーミングというような言葉が似合うようなそんなところがあり、彼女の魅力で成り立っている作品にも思えます。
デイヴィッドに誘われて、17歳の子が出入りしないような大人の社交場に行ったことで、徐々にジェニーの気持ちが変わってきます。
デイヴィッドの良い人のような感じと、大人なところ、そしてその世界に憧れてしまうようなところにジェシーが変わってきます。
「学校」と「デイヴィッドの誘い」の間で学校の他の子達とは違う世界を行き来するような感じもあり、どこか特別感をかんじてしまうのもわからなくはありません。
グラハムという同年代の男友達も出てきますが、デイヴィッドと比べると、なにかちょっと違うようなことを感じてしまうのもわからなくはありません。
「私は過去16年しか知らない」
オックスフォード大学への入学を希望する家族は、オックスフォード大学へのコネのあるデイヴィッドがそこで、オックスフォード大学の訪問を誘います。
出かけることで、ジェニーが準備をしますが、女性は身支度に時間がかかるところをキッチリと描きます。
大学の世界をみたことで、さらに先の世界もジェニーはみていくことになります。
「スタッツ」ということがどういうことかを知っていきます。
中盤以降は、デイヴィッドの世界を垣間見ながらも、ジェシーがどうするかということが気になっていくと思います。
「女性にとって大切なものを失う」
「初めてのときは一度だけでしょ?」
「まだ女子高生の気分?」
キャリー・マリガンはとても良い鎖骨をしています。
なお、バナナを持ってくるのはどうかと思いますが、複数の使用方法があると思います。
「オックスフォードに行ったとしても、卒業の瞬間に死ぬとしたら、その前に何をするかが大事じゃない?」
「ラテン語の勉強やエッセイの勉強は?なんだったの?」
ジェシーが周囲の大人に振り回されていくところは、本作で痛烈に感じるところはありますが、そこが描かれることにとても意味があります。
デイヴィッドはさすがに迂闊に思いますが、これは多分意図的な感じもします。
とある女性とジェニーが会いますが、このシーンと会話はちょっと印象的です。
「私が望む人生に近道はありません。」
終盤は、なんとなく総括しちゃったような気もしますが、本作のポイントは、ジェニーが成功する話ではないとは思います。
「年取った気がする、賢くはないけど」
その後のジェニーは、「プロミシング・ヤング・ウーマン」になると思うと、実はとてもすごい作品なのかとも思ってしまいます。