【日本映画】「ツーアウトフルベース〔2022〕」を観ての感想・レビュー

【監督】藤澤浩和
【出演】阿部顕嵐／板垣瑞生／工藤遥／諸星翔希／渡部龍平／趙珉和／宮崎秋人／成松修／佐野和真／新羅慎二／
【個人的評価】★★★☆☆

【あらすじ】主人公イチとハチは、プロ入りが期待されるほどの有望な高校球児だったが、不祥事で甲子園出場が取り消しとなる。それから10年後、薬物に手を出しながら堕落した生活をしている2人がいた。

阿部顕嵐, 板垣瑞生, 工藤遥, 後藤剛範, 渋川清彦

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ピンチを切り抜けていくところについては、面白いかなぁとは思います

・藤澤浩和監督は、2004年『パッチギ！』でボランティアスタッフとして参加し、その後、助監督としてさまざまな監督のもとで経験を積み、2011年「嘘々実実」で初監督を務めています。2020年『レディ・トゥ・レディ』で長編映画監督デビューをしています。

・阿部顕嵐（あべあらん）は、2010年にジャニーズ事務所に入所し、ジャニーズJr.内ユニットのTravis JapanやLove-tuneのメンバーとして活動し、その後、2018年に退所、2019年より7ORDERとして活動をしています。2017年には『何者』で舞台初出演をし、様々な作品で活躍をしています。2018年「空飛ぶタイヤ」で映画初出演、2022年「ツーアウトフルベース」で映画初主演をしています。

・板垣瑞生は、10歳のときに渋谷でスカウトされ、フジファブリックのミュージックビデオ出演しています。2014年、映画『闇金ウシジマくん Part2』で映画デビューをし、2014年11月～2020年1月までEBiDANのボーカルダンスユニットであるM!LKのメンバーとして音楽活動もしていました。

・工藤遥は、2010年にハロプロエッグに加入をし、2011年に『モーニング娘。』10期メンバーに史上最年少の11歳11ヶ月で選ばれ、2017年まで活動を続けます。その後、卒業をし、舞台や映画に出演をしながらも、インスタグラムやブログも開設し、活動の幅を広げています。

・本作の脚本は、『ミッドナイトスワン』を監督した内田英治が手掛けています。

・物語は、プロ野球選手を嘱望されながらも、不祥事により、甲子園出場が取り消され、堕落してしまった2人の男が、薬物の関係からトラブルに巻き込まれていくストーリーです。

・序盤から、甲子園出場を賭けたシーンから始まり、その勝負のシーンの結末を見る前に、10年後、ドラッグ中毒となっている2人が描かれます。

・生活に困ったところもあり、無軌道な生活が描かれる中、車の事故により、ヤクザに因縁をつけられます。

・登場する人物の多くがダメ人間的なところが多く、そんな人生の逆転を狙いながらも、結局なんにもなっていない状況で物語が進んでいきます。

・映像の色彩が妙にコントラストの強い独特な画面構成ですが、意外と悪くなく、むしろ、このざらついた感じは本作の味かと思います。

・ヒロポン役の後藤剛範の方の筋肉がちょっと普通とは違うなぁと思うところがあり、この体型をみていると、明らかに勝てそうにもないので、ちょっと関わりたくなぁとは思います。

・暴力的な演出もあり、中盤での拷問的なところはちょっと観ていてシンドイです。

・問題は、さして主人公に感情移入をしにくいところがあり、この点がどうものめり込みにくいところでもあります。

・タランティーノ監督作品や、ガイ・リッチー監督作品に影響を受けるような伏線を徐々に回収していくようなつながりの内容であり、オマージュもされています。