【日本映画】「明け方の若者たち〔2021〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】/高橋ひとみ/
【個人的評価】

【あらすじ】主人公の僕は、大学の飲み会に参加し、そこで彼女と出会う。年上の彼女と付き合う事となるが、社会人となり時がたつに連れて、関係が変わってくる。

主人公 僕視点が強いために、どこか美化してしまう印象

監督は、高校在学時に制作した2014年「真夏の夢」で評価され、2016年『脱脱脱脱17』でも評価されています。その後、テレビドラマや映画を制作し、着実にキャリアを積んでいる監督です。

・北村匠海は、もともと、ダンスロックバンドDISH//で活動をしており、2017年『君の膵臓をたべたい』で注目され、2020年『とんかつDJアゲ太郎』では、映画初単独主演をしています。非常に多くの作品で主演を演じており、役者としての活動も増やしてきています。

・黒島結菜は、2011年コンテストで特別賞を受賞し、芸能界入をしています。2013年、沖縄復帰40周年記念作品『ひまわり~沖縄は忘れない あの日の空を~』で映画に初出演し、2014年『アオイホノオ』でテレビドラマにも出演しています。2015年『花燃ゆ』で大河ドラマにも出演をし、さらに、2019年『いだてん~東京オリムピック噺~』、2022年NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』にも出演をしています。CMやTVドラマ等多数出演している女優です。

・主題歌は、マカロニえんぴつ「ハッピーエンドへの期待は」です。

・物語は、主人公が大学の飲み会でとある女性に出会い、そこから恋愛に発展していき、数年後、その2人の関係が徐々に変わってくるストーリーです。

・序盤は、主人公の大学生活が描かれ、明大前近くの沖縄料理店で飲み会に参加します。

・このあたりは学生あるあるですが、そこで出てくる彼女ととあるきっかけで関わりが出てきますが、この手は、ちょっとズルいです。ただし、今はApple Watchとかもあるので、なかなかできないところもありますが。

・彼女の財布が一瞬映りますが、彼女のキャラクターが表されている財布でもあるかと思います。

・「私と飲んだ方が、楽しいかもよ笑?」

・この誘いかたも、彼女のキャラクターが表されており、ずるい感じもしますが、黒島結菜のなんとなく不思議な魅力からずるく見えないところもあります。

・特長的なこの公園は、杉並区立玉川上水公園です。

・北村匠海と黒島結菜のどちらも素朴さがあるので、大学生の恋愛模様を描くのには感情移入しやすいところはあります。

・下北沢でデートで演劇というのや、ヴィレッジヴァンガードで待ち合わせというのも、餃子の王将でちょっと手を触れ合うというのも、夜道で徐々に手をつなぎ合うのも、胸キュンとは違う恋愛模様なところはあります。

・「あのね、もうちょっと押してくれたらいいかも。」

・僕自体は、どうも恋愛ベタなところはあり、なにもかも初めてだったようなそんな雰囲気もあります。

・手を繋ぐということがうまく描かれています。

・デートシーンとかを見ていると、黒島結菜自体の魅力はきっちりと描かれており、心奪われていくのはわかります。でも、ルックス的に特別ななにかがあるわけではないので、不思議な魅力ではあります。

・社会人になってからの僕も中盤頃から描かれていき、恋愛だけにとどまらない要素も入ってきます。

・希望の部署ではなく、総務部という所属だったり、印鑑の押し方だったりと、社会の仕組みに揉まれていくところもえがかれます。

・一人暮らしも始め、彼女との関係も良好そうに見えますが、実際同棲しているのかどうかが克明に描かれていないところに布石はあります。

・ガウンを着たままやタンクトップまでという黒島結菜のガードはなかなか固いですが、きっちりとラブシーンもあり、+15の指定になっています。

・中盤過ぎにとあることがわかりますが、時間軸が前後します。そのことで、本作の視点がかなり変わります。

・2021年「花束みたいな恋をした」と比較すると、ちょっと異なる展開でもあり、この部分があるからこそ、本作の違った魅力があります。

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・その後、他のストーリーというか、僕の将来についての思い悩みを通じた展開となり、この後半の展開は、2020年「ある夜、彼女は夜明けを想う」のスピンオフにもつながっています。

・サクッとまとまった内容であり、北村匠海と黒島結菜の魅力に満ちた作品ではありますが、主人公 僕視点が強いために、どこか美化してしまう印象もあります。

・なお、スピンオフ作品は、本作を観たあとに観るべき作品ではありますが、必見というわけではありません。

クロカヨウジ

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