【監督】ジーン・スタプニツキー
【出演】ジェイコブ・トレンブレイ/ブレイディ・ヌーン/キース・L・ウィリアムズ/ウィル・フォーテ/
【個人的評価】★★★★☆
【あらすじ】主人公 マックスは、小学6年生で、友達のルーカス、ソーと一緒に大人の世界に憧れながら過ごしている。ある日「初キス・パーティ」に誘われる。そのためのリサーチのために、調査を開始するが・・・。
なんとなく大人なようで、全然子供な時期を描いた作品
・ジーン・スタプニツキー監督は、テレビドラマ作品を手掛け、コメディ作品を多く手掛けています。その後、映画の脚本も手掛け、2019年「グッド・ボーイズ」で映画監督デビューをしています。
・ジェイコブ・トレンブレイは、子役としてテレビ出演をし、2013年『スマーフ2 アイドル救出大作戦!』で映画デビューをしています。2016年「ルーム」では数々の映画賞で評価され、2017年「ワンダー 君は太陽」でも、若手俳優賞にノミネートされるなど、子役ながらも、評価の高い俳優となります。
・物語は、小学生の仲良し三人組が大人の世界を垣間見ながらも、「初キス・パーティ」に誘われ、そのことで知らないことをリサーチしたり、ビールを飲んでみたりと、子供が禁止されていることを行おうとするが、そのために起こるドラブルを描いたコメディです。
・マックス、ルーカス、ソーの3人の子供が、大人の世界を知っているようなふりをして、様々なトラブルを起こしていく展開が基本プロットです。
・そのため、コメディ要素として、大人が使う道具や言葉などを要素要素で履き違えた解釈でみせていく展開があり、このギャップが面白い要素です。
・色々と突っ込みどころはありますが、ほとんどの人は、大人と子供の境目で、その大人の世界へのあこがれと好奇心というところには、共感が持てるのかと思います。
・ドローンが登場しますが、このドローンを使ったドタバタ要素が前半の展開となっており、ドローンの操縦などがもう特別な機械ではなく、子供でも自由に扱えるような見せ方がされています。
・心肺蘇生人形や硬いものを咥えて痛みをこらえるなどのシーンも、チョイチョイと間違った使い方、というよりも、使う道具が日中の屋外で使うものではないものが出てくるところもあり、この部分が笑いどころとなります。
・親のドローンを持ち出してはイケナイと言うところが、前半のポイントであり、当然、ダチョウ倶楽部的な「押すなよ押すなよ」要素でとてもわかりやすいです。
・ドラッグの売買のシーンはコメディ映画だけあって、バイオレンスな演出ではなく、コミカルに描ききっていることで、コメディ要素を維持した演出となっています。
・ただし、大人向けの道具やネタが多く込められている本作なので、対象とする観客をどのように想定して作られているのかはちょっと謎です。
・「スタンド・バイ・ミー」や「グーニーズ」のような感じもあり、こういうコメディは個人的には嫌いではないです。
・終盤は、「初キス・パーティ」に参加するシーンとなり、あこがれのブリクスリーを紹介されますが、その時のネックレスのプレゼントと、そのもらったときのブリクスリーの反応は笑えます。
・ビールを4口のんで、大人ぶってみせるところはなんとも言いようがないのですが、どこかしらこの行動はわからなくはないです。
・終盤の歌を歌うシーンでのそれぞれの3人の歩んでいく未来は、グッとくるところがあります。
・マックスの彼女は毎回変わりますが、それも良いところではあります。
・3人のグループ「ビーンバックボーイズ」という結束は、なんかホロッとします。
・大人なコメディ要素を込めたジュブナイル映画ですが、こういう、なんとなく大人なようで、全然子供な時期を描いた作品としては、とても楽しめる映画です。