【日本映画】「ソワレ〔2020〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】/芋生悠//塚原大助//田川可奈美/
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 翔太は、俳優を志し上京するも、日々に生活に困窮し、詐欺を働きながら日々を暮らしている青年。和歌山にある高齢者施設で演劇を教えることになるが、そこで、施設で働くタカラと出会う。彼女には逃げ場のない悩みを抱えていたが、翔太とともにその悩みから抜け出そうとする。

鑑賞するには、ながらではなく、ある程度しっかり観てもらわないと理解が難しい映画

外山文治監督は、学生時代よりテレビドラマ・Vシネマの助監督として活動をしており、2013年「燦燦?さんさんー」で長編映画監督デビューをしています。

村上虹郎は、父 村上淳、母 UAを持ち、2014年『2つ目の窓』で映画初出演で主演をしています。2015年『天使のナイフ』でテレビドラマ初主演をし、テレビや映画で活躍している俳優です。

芋生悠は、2014年、第3回ジュノン・ガールズ・コンテストでファイナリストに選ばれ、2015年より女優として活動をしています。書道では師範の腕前のある人です。

と小泉今日子、外山文治監督、映画監督で俳優の森岡龍、水野優子の5名によって設立された映像制作プロダクション「新世界合同会社」の第1回プロデュース作品です。

『ソワレ』とはフランス語で「陽が暮れた後の時間」「夜会」、もしくは劇場用語で「夜公演」を意味しています。

物語は、困窮した日々を暮らす主人公が、施設で働く女性と出逢い、その絶望する生活から救い出そうとする2人の男女の逃避行を描いたストーリーです。

序盤から、主人公の売れない役者は詐欺まがいなことをしながらも、生計をを立てています。

前半40分までで、翔太とタカラの2人が逃避行するまでが描かれ、ここでタイトルとなります。

かなり長い導入となりますが、この逃避行が本作の主軸であり、その後様々なことが2人に起こっていきます。

この2人が中心として描かれるので、さほど難解ではないのですが、説明的な要素が薄いので、多少読解力が必要です。

廃校でなぜタカラは自分の名前を黒板に書いたのかも、ちょっと考えればわかるところですが、行動で気持ちを表すところが多少難解な点かもしれません。

2人はだた座っているだけなのに背後の影はその本質を表していたりなど、暗喩となる要素が多いです。

逃避行というところからのロードムービーでもあり、この2人の行く末にはしっかりとした安住感がなく、この浮ついた感じが本作のなんとも言えないところでもあります。

逃避行の先に何があるのかはたいていが行き着く要素が限られますが、本作は、なんとも言えない結末があり、観ている側に想像の余地を残しているところはあります。

翔太の行動には共感ができるところは少ないのですが、これはこれとして、タカラ自身が救われていく物語のような気がします。

鑑賞するには、ながらではなく、ある程度しっかり観てもらわないと理解が難しい映画とはなります。

ソワレ

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