【日本映画】「生きちゃった〔2020〕」★★★★☆【感想・レビュー】

作品紹介

【監督】
【出演】仲野/大島優子//毎熊克哉/太田結乃/柳生みゆ/TOBI/MIYA//北村有起哉//鶴見辰吾/
【個人的評価】

【あらすじ】幼なじみの山田厚久と山田奈津美、そして武田の3にんの物語。山田厚久と山田奈津美は結婚をするが、奈津美の浮気が発覚し、夫婦間の関係が壊れていく。しかし厚久は、感情を表さないまま気持ちがふさがっていく。

感情移入先がわからないところに本作のポイントがあります

石井裕也監督は、高校時代から映画監督を志し、大学の卒表制作で、2005年『剥き出しにっぽん』を監督して評価をされ、以降、「川の底からこんにちは」「舟を編む」など高い評価の作品を生み出しています。

は、俳優 中野英雄の次男として生まれ、2006年『新宿の母物語』でテレビドラマデビューをしています。2007年「フリージア」で映画デビューもしており、2008年「那須少年記」で初主演をしています。多くの作品に出演しており、今後の活躍に期待できる俳優です。

大島優子は、2006年に『第二期AKB48追加メンバーオーディション』に合格し、AKB48のメンバーとして活躍します。それ以前も子役として活躍しているため、芸歴はとても長いことになります。AKB48卒業後は、俳優として活動をしており、テレビや映画に多く出演しています。

物語は、幼馴染の夫婦が妻の浮気をきっかけに夫婦間の中に亀裂が入り始めますが、思わぬ方向に進んでいくストーリーです。

本作は、石井裕也監督のオリジナル脚本でもあります。

2019年6月に上海国際映画祭にて発表されたプロジェクト「B2B(Back to Basics)A Love Supreme(原点回帰。至上の愛)」の一環の作品です。

序盤は、主人公の周辺の環境が描かれ、奈津美の不倫現場を見てしまうところになりますが、このことがきっかけで、主人公 厚久の精神状況がすこし狂い始めます。

とはいえ、感情を大きく出さない人物でもあり、そのことが後々の物語の伏線になっているようにも思えます。

中盤から急に半年後に時間が進みます。

間男だった洋介と奈津美が生活をし始めますが、このときにすでに破綻しているのかと思われ、洋介の人物像があまり詳しく描かれませんが、どちらかといえば、ちょっと危険な人物の印象が漂います。

演じているのが、毎熊克哉というところもあり、そんな印象があるのかも知れません。

物語が進むうちに、主人公 厚久の周辺で起こってきたことの事実がわかります。

厚久の兄が登場をし始めますが、コレもまた一つのエピソードとして重要な役割となり、ポッと出のような感じもしますが、意外と重要な感じもします。

そこからさらに半年が経過します。

とある事件が起こるわけですが、主人公は心身喪失してしまうのも無理はないように思います。

厚久から見れば、特に何もしていないことになり、それでも周囲が変わっていき、何もしていないのに過酷な事実を突きつけられるのはかなり重いです。

ラブホテルへ行くシーンでは、壁紙が一部張り替えられているところがあり、ここに意味がありますが、事件があっても部屋は残されるところになんとなく怖さを感じます。

「ただのドライブか?おれはそんなに暇じゃねえんだよ。」

「本当のことを言うことが大切なんだ」

本作を観ての感じ方は観ている側に委ねられるようになっており、締めくくり方も詳細には描かれていません。

とはいえ、主人公 厚久のキャラクターから導き出された流れでもあり、観た人に考えを促すということでは、しっかりと意図はあるように思います。

時間の流れが多々ありますが、その流れがあれど、序盤で描かれた厚久の周辺の関係性が基本でもあり、物語を見失うことはありませんが、感情移入先がわからないところに本作のポイントがあります。

予告編

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