【監督】ミカエル・マルシメーン
【出演】アレクサンダー・ドレイマン/アリソン・ウィリアムズ/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 サラは、友人の結婚式に参加するために、インド洋にある孤島へ小型飛行機で向かおうとするが、そのセスナには元カレ ジャクソンも同乗していた。飛行後、パイロットが6000mの上空で心臓発作を起こして死んでしまう。
物語の半分が、飛行機内の2人劇ともなっているので、低予算あるある的な作品
ミカエル・マルシメーン監督は、2012年「コールガール」で長編映画監督デビューをし、トロント国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞し、注目されています。その後、2014年『Gentlemen』でも話題となっています。
アリソン・ウィリアムズは、テレビシリーズ『GIRLS/ガールズ』で人気となり、2017年「ゲット・アウト」で映画デビューをしています。テレビや映画で活躍している女優です。
物語は、友人の結婚式に向かうために小型飛行機に乗るが、その小型飛行機には、元カレも同乗しており、そんななか、飛行中にパイロットが心臓発作で死んでしまう。自動操縦もできず、GPSも無線機器も使えない中、様々なトラブルを負いながら、飛行していくストーリーです。
本作は、原題が「Horizon Line」となっており、邦題は当初『元カレとセスナに乗ったらパイロットが死んじゃった話』となっていましたが、トラブルがあり、「元カレとツイラクだけは絶対に避けたい件」と改訂されています。
そもそも、「予告に登場する飛行機はセスナ機ではない」ということも由来しています。
が、そんなことよりも、改題前でも後でも、邦題の言葉的に、なかなか挑戦的な邦題だと思います。
むしろ邦題だけでお腹いっぱいな感じです。
ちなみに「セスナ」は、セスナ・エアクラフト・カンパニーの名称で商標にも抵触したのかなぁとは思います。
序盤から、元カレのことがえがかれながら、サラの周辺人物の関係が描かれます。
元カレという題名ではありますが、さほど険悪な別れ方をしていないので、再会してたことで、ついつい燃え上がってしまいます。
このあたり、題名から「だけは絶対に避けたい件」という意味合いがちょっと違うなぁと思ってしまいます。
麻ひもっぽいものを命綱に飛行機の外に出るのは、なかなかなコントです。
「あなた本当にスゴかった、バカだけど、最高だった」
ここでのジャクソンの返し言葉は、そこそこイケメンだから良いのかなぁと思うわけで、人によっては、こんなこと言われたくないとは思うでしょう。
期待を軽くするために心臓発作で死んだパイロットの扱いがちょっとなぁ・・・と思います。
お酒を燃料として使う伏線は、本作冒頭で「伏線あるある」的で、もうこうなるのは想定できるよなぁとは思います。
ちなみに、カラビナが映るシーンがありますが、100円ショップのカラビナっぽさがあり、まあ、体を維持するカラビナではないのですが、なかなかな低予算ぽさがあります。
燃料が増えるのはわかりますが、オイルメーター自体は、中身の可燃性問わずなきがしますので、液体が入ることで、メーターが戻るのは当然なのかなぁと思います。
中盤をすぎると、「とりあえず、トラブルをぶっ込んで、そのトラブルをなんとか乗り越えていく2人を描いていけば、なんとかなるんじゃないかなぁ」という飛行機を継続飛行させていく点と、映画の展開を継続展開していくところに、2つの意味でハラハラ感を感じます。
ある程度は、ご都合的な展開となりますが、物語の半分が、飛行機内の2人劇ともなっているので、低予算あるある的な作品です。
とはいえ、それほどテンポも悪くないので、サクッと観るには良い作品です。