【日本映画】「光と血〔2017〕」を観ての感想・レビュー

【監督】藤井道人
【出演】世良優樹/打越莉子/裕樹/小林夏子/南部映次/しいたけを/
【個人的評価】★★★☆☆

【あらすじ】主要な登場人物は、高校生の光、結婚間近の青年の陽、被災地のボランティアを行っている健太と姉のマナ。彼らの人生はとある事件で大きく変わっていく。無差別連続殺人事件、交通事故などなど。ときに被害者に、そしてときに加害者となる人々を通じて喪失と再生を描いています。

気楽な気持ちでは観られない作品ではありますが、かと言って当事者としての感情移入も難しいところがある作品ですので、鑑賞の際には気持ちの整理ができるような状況で観るのをおすすめします

・藤井道人監督は、映画演出を学び、複数の短編映画を監督した後、伊坂幸太郎原作「オー!ファーザー」で長編デビューしています。2019年「新聞記者」で、日本アカデミー賞で作品賞を含む6部門を受賞し、高い評価のある監督です。2019年「新聞記者」で、日本アカデミー賞で作品賞を含む6部門を受賞し、高い評価のある監督です。

・2019年には「新聞記者」で様々な映画賞を受賞し、高い評価を得ています。

https://6kajo.com/2019/12/20191225-1577224800/

・世良優樹は、大阪出身でCMやTVドラマ等で活躍している俳優です。

・当初は『無辜の血』というタイトルで制作されており、無辜とは、「罪のない人」という意味となります。

・物語は、日常生活の中での喪失とそこからの再生をテーマにしたストーリーとなっています。

・イメージ的には多少重たい空気が常に流れているような内容となりますが、本作のテーマは同様に、それほど軽々しいところではありません。

・いままでなんの罪もなく生きていた人に襲う運命に、苦悩の影がさします。

・題名が「光と血」というようなところに根付いているわけではありませんが、映像美の要素があり、光の陰影をうまく利用した演出がされています。

・主人公自体は複数おり、群像劇スタイルに近いところもあるので、注意して見ていく必要があります。

・いずれも、加害者と被害者という点で考えさせられる要素があります。

・大切なものを失った喪失感と、そこからの立ち直りという点についてはやはり当事者とならなければ理解も難しいところがあり、観る人によって受ける印象は変わってくるところがあります。

・また、3つのストーリーを並行して描いているところがあり、注意深く観ていなければ、展開を見失ってしまうところがあります。

・高校生の光の物語が最も印象深くもありますが、どのように立ち直っていくのかは結局本人の意思によるところでもあり、救いというものは、勝手にやって来ないのであるのかとも思います。

・ただし、複数の物語の交錯を含ませているところで、多少難解な要素もあり、この部分は、初見ではなかなか理解しづらいところがあります。

・気楽な気持ちでは観られない作品ではありますが、かと言って当事者としての感情移入も難しいところがある作品ですので、鑑賞の際には気持ちの整理ができるような状況で観るのをおすすめします。

光と血

光と血

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