【日本映画】「最初の晩餐〔2019〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】/永瀬正敏/梨奈//堀田真由//?嶋政宏/
【個人的評価】

【あらすじ】主人公は東麟太郎というカメラマン。父の日登志が他界したことで、葬儀のためにに故郷に戻る。通夜ぶるまいの料理に目玉焼きが出てきたが、それは、母アキコの手作りで、勝手に弁当をキャンセルし、作ったものだった。その手料理から家族の思い出が蘇る。

最初の晩餐

ずべてを理解するというよりも、その家族の空気感を感じることが、この作品を正しく観る第一歩

・常盤司郎監督は、映画監督を志し、2005年に「落下距離・百三十センチ・鳥」を制作し、評判となり、その後、2006年にサザンオールスターズ初のドキュメントムービーを監督しています。本作は長編映画デビュー作品となります。

・染谷将太は、子役から役者としてデビューしており、映画を主軸として役者をしています。なお、2015年1月1日にと結婚しています

・戸田恵梨香は、小学生の頃から子役として活躍し、2006年「デスノート」で映画初出演をしています。その後、テレビドラマや映画に出演をし、2019年には朝の連続テレビ小説「スカーレット」でヒロインを演じています。

・物語は、主人公の父親が亡くなり、そのお通夜からお葬式までを描いた数日間のストーリー。

・序盤は、父親が亡くなったことで、実家に集まった家族の物語となっており、そこでの登場人物の関係性が説明されています。

・主人公にはあまり感情移入できる要素でもなく、どちらかといえば、群像劇のようなスタイルで描かれています。

・中盤からは回想シーンを含めた展開となっており、父親がどのような存在だったのかを描いています。

・主人公 麟太郎自体が家族と深く関わらないような冷めたところもあるので、逆にここに出てくる家族の視点が明確に見えてくるような印象があります。

・家族の思い出という点で、そのバランスを深くもなく、浅くもない立ち位置で描いているところに本作の家族の描き方の明快さがあるように思えます。

・「チーズ目玉焼き」というところから導き出される記憶というのは、この家族だからこそわかる点ではありますが、こういった要素は、どの家族にもあり、その一例としての描き方と考えると、映画に興味を持ちやすいポイントになるのかと思います。

・静かな映画という表現はよく似合っており、過剰な展開や巧妙な伏線からの意外な展開ということはありません。

・ただし、そういう要素ではなく、葬儀という要素から改めて気付かされる「家族」や「親族」という関係性が浮き彫りとなってくるところがあります。

・本作は言葉にしづらい要素を、記憶や思い出という要素を通じて、描かれているところがあり、「この家族ではこの思い出や記憶」ということになります。

・当然、理解しづらいという点もありますが、それは観る側の都合としか言いようがなく、千差万別のみえ方がされる映画となります。

・その家族としての成り立ちを集約した要素としての置き換えができれば、しっかりと理解できる作品となります。

・ずべてを理解するというよりも、その家族の空気感を感じることが、この作品を正しく観る第一歩かと思います。

最初の晩餐

 

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『最初の晩餐』オリジナル・サウンドトラック

 

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