【監督】塚本連平
【出演】篠原涼子/芳根京子/松井玲奈/佐藤寛太/佐藤隆太/
【個人的評価】★★★★☆
【あらすじ】八丈島に住む母娘のかおりと双葉の物語。反抗期を迎えた娘と母親の交流がない中で、毎日の弁当をキャラ弁にして嫌がらせをするも、それが交流となっていく。
物語としてはとんでもなくベタな展開でもありますが、まあ、こういうベタさとわかりやすさも時にはよいのかと思います
・塚本連平は、テレビドラマの演出をしながらも、映画も手掛けている監督です。1996年「イグアナの娘」でテレビドラマ、2004年「ゴーストシャウト」で劇場映画デビューしています。
・篠原涼子は、1990年に東京パフォーマンスドールのメンバーとしてデビュー、その後、翌年から「ダウンタウンのごっつええ感じ」に出演、さらに「恋しさとせつなさと心強さと」でダブルミリオンのヒット曲を歌い、女優業とマルチに活躍しています。
・芳根京子は、2013年『ラスト?シンデレラ』で女優デビューをし、2014年「物置のピアノ」で映画初出演にして初主演しています。
・本作は、実在したブログから、弁当と日記の部分を抜粋した書籍をまとめて映画化したものになります。
・物語は、反抗期の娘と母親の交流をキャラ弁を通じて描いた作品です。
・序盤から、母親のかおりは、娘が反抗期ともなり、交流が難しくなったことから、嫌がらせのために、キャラクター弁当を作ることになります。
・最初の弁当が登場するシーンのかおりの「ドヤ顔」的なところは良いところです。
・その弁当は、高校3年間続くわけですが、ブログの記事を書くのでもなかなか続けられないところを考えると3年間続けるモチベーションはなかなかなものです。
・特にネタを考えるという点では、大変なところもあります。
・ブログと弁当という点では、相手に伝えるというところで、弁当は一発ネタなので、さほど頭を悩ますことはないのかもしれません。
・問題は、弁当のメッセージの反応がわかりにくいというところでもあり、ある意味自己満足でもあります。
・結局3年間作り続ける積み重ねというところでは、そこに意味があるわけで、意外とわかりにくいですが、こういう積み重ねは物語を作り上げる点では必要な要素となります。
・物語としては中身があるようで、無いような、それでいて実はしっかりと物語化されています。
・補足として、東京に住むシングルファザーの父子の物語もエッセンスとして織り交ぜられており、メリハリという点では、しっかりできています。
・篠原涼子の母親役としては、とても雰囲気がよく、常に前向きなところがよく、母親としての役のハマり方は良い女優だなぁと思うところです。
・最後の弁当としては、ちょっとよかった、ネタとしてしっかりとオチがついているところが良い。
・物語としてはとんでもなくベタな展開でもありますが、まあ、こういうベタさとわかりやすさも時にはよいのかと思います。