【日本映画】「引っ越し大名!〔2019〕」を観ての感想・レビュー

【監督】犬童一心
【出演】
【個人的評価】★★★☆☆

【あらすじ】主人公 片桐春之介は、姫路藩書庫番のとして書物の整理を行っていたが、国替を言い渡された藩主の松平直矩は、多額の借金と激務は、引っ越し奉行が行っていたが、他界してしまい、後任者に博識であろうという理由で春之介が選ばれる。

引っ越し大名!

時代劇な印象ではありますが、実際には時代劇の皮をかぶった物語

・犬童一心監督は、高校在学中より自主制作映画を作り、1979年『気分を変えて?』で、ぴあフィルムフェスティバル入選後、多数の映画を手掛けており、CMディレクターとしても活躍しています。

・星野源は、中学の頃に演劇とギターを始め、高校生のときに劇団の舞台を見て、同劇団で活動を始め、テレビブロスの連載をきっかけに知り合ったの勧めで、2010年にソロミュージシャンとして活動をします。俳優やミュージシャンと多彩な才能を発揮している人です。

・高橋一生は、1990年『ほしをつぐもの』で映画初出演をしており、その後演劇や声優などで活躍するようになりましたが、端役が多かったのですが、数年前からやっと主演クラスの作品で目立つようになってきています。

・高畑充希は、幼いころから役者に興味を持ち、2005年『山口百恵トリビュートミュージカル プレイバック part2 ~屋上の天使』のオーディションに合格し、女優デビュー、その後2016年朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」で主演を演じ、安定した人気のある女優です。

・物語は、江戸時代前期の姫路藩が舞台となっており、参勤交代よりも更に莫大な費用と労力のかかる国替が命じられるが、その引っ越し奉行を任命された片桐春之介のストーリーです。

・時代劇の様相ではありますが、序盤でその引っ越し奉行の状況を描いており、物語の成り立ちはわかりやすくなっています。

・まず、早々に違和感を感じるのは、ちょんまげ姿とそうではない春之介の違い。これは、ちょんまげと裃(かみしも)をきちんと整えていることが、立派な武士の条件でもあり、春之介は引きこもりの侍という点では、モテる要素とは異なる風貌をしております。

・このポイントにはなかなか理解しにくいところでもあり、結果的に、コントのように見えてしまうところがあります。

・似たような時代劇が近年何作がありましたが、やはり本作も、時代劇という体裁でありながらも、現代劇に通じる要素を含ませてあります。

・そんな引きこもりの春之介が引っ越し奉行に任命されてからの節約と限りある資金でどのように引っ越しをするのかを考えるところとなり、これは現代社会における断捨離にも通じるところがあります。

・春之介の喋り方も、時代劇的なところはなく、現代劇なところがあるので、時代劇の様相ではありながらも、現代劇という雰囲気があります。

・本作の本質は時代劇というよりも、引きこもりな侍が、目的を達するために奮闘する物語となるわけですが、中盤での引っ越しでの妙に取ってつけたようなちゃんばらが必要であったかには疑問点は残ります。

・高橋一生の役どころもなかなか抑えているところがあり、こういう脇がしっかりしているところは安心して見られるところになります。

・問題点といえば、時代考証をされているとはいえ、映像や造形物などの作り物感が拭えないところはしかたのないところかと思います。

・すべては、エンディングの映像や空気感が、バリバリの時代劇ではないということを示しており、それをしっかり踏まえた上での作品鑑賞が望ましくなります。

・時代劇な印象ではありますが、実際には時代劇の皮をかぶった物語ではあります。

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