【監督】ジョージ・ルーカス
【出演】ユアン・マクレガー/ナタリー・ポートマン/ヘイデン・クリステンセン/イアン・マクダーミド/ペルニラ・アウグスト/
【個人的評価】★★★★☆
【あらすじ】遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。前作より約10年後の世界で、アナキン・スカイウォーカーは、ジェダイとなっていた。謎の指導者ドゥークー伯爵の指揮のもと、数千もの星系が共和国から脱退し始める。その状況を維持するためにジェダイオーダーが招集される。
本作もしっかりと締めくくりがされており、次回作に期待できる展開
・監督のジョージ・ルーカスは、高校時代に交通事故にあい、このことをきっかけに人生を考え直し、大学で映画製作を行うようになり、『電子的迷宮/THX 1138 4EB』が評価され、ワーナースタジオでの研修中に出会ったフランシス・フォード・コッポラの設立会社の副社長となり、『THX 1138』で監督デビューします。その後、『アメリカン・グラフィティ』がヒットし、『スター・ウォーズ』の制作に取り掛かりますが、『地獄の黙示録』の企画をコッポラに渡す代わりに、『スター・ウォーズ』をコッポラの影響なく制作、『スター・ウォーズ』の監督料を受け取らない代わりに、マーチャンダイジングの権利を獲て、後に全6作で莫大な収益を得ています。
・本作ではほぼルーカスの資産で制作されており、史上最大の制作費が費やされた自主制作映画とも言えます。
・ユアン・マクレガーは、高校のときに俳優を志し、演劇を学び始め、1992年『カラーに口紅』でテレビドラマに主演として出演します。1993年『Being Human』で映画デビューを果たし、その後「シャロウ・グレイブ」「トレインスポッティング」で人気を博し、1999年「スターウォーズ ファントム・メナス」で、若き日のオビ=ワン・ケノービを演じ、確固たる地位を確立します。
・ヘイデン・クリステンセンは、カナダの俳優で、12歳よりテレビドラマに出演、2000年『マウンテン・ウォーズ/ホライズン高校物語』で評価され、スターウォーズで若きアナキン・スカイウォーカーを演じ人気となる。その後も多数の映画に出演し、演技の幅をひろげています。
・物語は、前作から約10年後の世界となっており、子供だったアナキンスカイウォーカーも青年となっています。
・アナキンの成長もそうですが、アミダラ姫の成長も地味に変化しており、エピソード1から同じ俳優が演じていますが、しっかりと10年間の変化をしています。
・大きく分けて、アナキンの物語とオビワンの物語があり、かたやラブロマンスと、かたや帝国軍の勃興を描いています。
・アナキンの物語はラブロマンスも描かれますが、のちにダースベイダーとしてフォースの暗黒面に落ちてしまう運命の布石も描かれています。
・そのため、アナキンの衣装は黒っぽい衣装となっており、衣装から心理状態を描いているところもあります。
・ジェダイの帰還でルークは黒い衣装となっていましたが、コレも暗黒面に引き込まれる危うさの暗喩でもあり、本作でもそのようなところがあります。
・オビワン自体は、白い胴着の衣装は変わらずですが、むしろ主人公としてのイメージも強く、見せ場や強さもしっかりと描かれています。
・行動力と共に頭脳プレイもあり、バランスの取れた人物として非常に好感があります。
・終盤では、クローントルーパーが登場し始め、帝国軍の成り立ちが描かれることで、スターウォーズの前史として、続く作品の理解がより進むようになっています。
・3部作の2作目としてエピソード2とエピソード5の対比できる要素があり、片手が切られたり、自身の暗黒面と対峙したり、暗闇の中で光るライトセーバーの殺陣など、旧作を踏襲しつつも、しっかりと三部作の2作目というところを描き切っています。
・終盤での戦いは、多くのジェダイナイトが登場することで、フォースを司る人たちというところがよくわかります。当然、人間タイプだけとは限らず、この多彩なクリーチャーが登場するところも良いです。
・クローントルーパーが登場する戦闘はCGが多用されていますが、ズーミングを伴う描写がされており、遠近感のある臨場感の高い戦闘が描かれています。
・終盤のヨーダはやはり今まで見たことのないところであり、ヨーダがジェダイマスターとしてなぜ凄いのかがしっかりと理解できます。
・特にヨーダのライトセーバーの扱いは、驚くところでもあり、フォースを操ってライトセーバーを握るだけで、強キャラ感が印象づきます。
・最終的にはエピソード3につながる物語ですが、本作もしっかりと締めくくりがされており、次回作に期待できる展開となっています。