【洋画】「世界の涯ての鼓動 〔2019〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】フランス・ノルマンディーの海辺に佇むホテルで、1組の男女・ジェームズとダニーが出会い、そこでお互い運命の出会いとなるが、5日後に2人はそれぞれ、ソマリアに潜入し爆弾テロを阻止する任務とグリーンランドの深海に潜り地球上の生命の起源を解明する調査に向かう。

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距離感と極限的なところに本作の真髄があるように思います

・ヴィム・ヴェンダース監督は、大学で、医学と哲学を学びながらも、画家を志すも入試に失敗し、その後彫刻を学びながら、映画批評を執筆した後、1967年に映画監督として活動を開始します。1970年『都市の夏』で初の長編作品を監督し、その後、1972年『ゴールキーパーの不安』で、第32回ヴェネツィア国際映画祭にて国際映画批評家連盟賞を受賞しています。「ロードムービー三部作」や、『パリ、テキサス』、『東京画』、『ベルリン・天使の詩』など、多くの作品で評価される映画監督です。

・アリシア・ヴィキャンデルは、9歳よりバレエ学校にてバレエの特訓を受け、バレエの道を志しますが、怪我によりその道を断念します。その後、2010年『ピュア 純潔』で長編映画デビューをし、映画賞を受賞しています。2015年『エクス・マキナ』で主演を演じ、多くの映画賞を受賞しています。

・ジェームズ・マカヴォイは、1995年『The Near Room』で映画デビューをし、2005年『ナルニア国物語/第1章: ライオンと魔女』で国際的に知られるようになり、『ラストキング・オブ・スコットランド』『つぐない』など多くの作品で活躍しています。

・物語は、ノルマンディーの海辺で出会った2人が恋に落ち、それから2人はそれぞれの仕事に向かうがそこでお互いに窮地に陥る出来事となるストーリーです。

・序盤で2人が恋に落ちていくところはスムーズでもあり、じっくりと描かれているところもあり、良い感じです。

・ノルマンディの海岸の大きな石や断崖のある情景や、荒れている波にはちょっと強い衝動を感じます。

・そこから、急に状況も変わるところもありますが、2人の状況の変貌っぷりには驚きますが、何度か時間軸は前後します。

・この反復がそれぞれのその後の状況を深いものにしていきますが、やはり、ジェームズの話が主となり、イスラム教徒との関係に危機感を感じます。

・捕まった経緯は詳しく明かされませんが、死の瀬戸際までに追い詰められるところには、やはり見ていて不安感を覚えます。

・「人は水でできている」

・最終的には救いのある展開となり、そのつながりに水という要素があります。

・ジェームズ・マカヴォイ自体の存在感が良く、「アトミック・ブロンド」でのパーシヴァルの演技も良かったために、本作でもその飄々としながらも、鋭いところを感じます。

・ラブストーリーというところでもありますが、その表裏一体的な本作の筋道を考えると、大事なことや人への深い感情は、その状況により、変わってくるところもあり、この距離感と極限的なところに本作の真髄があるように思います。

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