【日本映画】「his〔2020〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】/外村紗玖良//堀部圭亮/戸田恵子/
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 井川迅は、春休みにでかけた江ノ島で湘南の高校に通う日比野渚に出会う。2人は友情を超えた関係となるが、高校卒業後に分かれてしまう。13年後、ゲイであることを知られないように生活していたが、6歳の娘 空を連れた渚が現れ、居候をさせてほしいと頼まれる。

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観る人によって感想の変わる作品

・今泉力哉監督は、映画専門学校 ENBUゼミナールの職員として、のワークショップアシスタントなどを経験。その傍ら、自主制作映画を作っていましたが、2010年の「たまの映画」で長編デビューをし、『パンとバスと2度目のハツコイ』などさまざまな映画を手掛けています。

・宮沢氷魚は、父親にTHE BOOMのボーカル・宮沢和史を持ち、アメリカ生まれの東京育ちとなります。2015年に「MENS NON-NO」の専属モデルとしてデビューをし、その後、テレビドラマ『コウノドリ』で俳優デビューをし、舞台にも出演。2020年「his」では初主演をしています。

・物語は、ゲイとして生きてきた主人公が、その状況のなかで、相手の家族や娘を通じてその葛藤を描いたストーリーです。

・序盤から、主人公がゲイであるということが描かれ、現在は山村の小さな町で過ごしていることが描かれます。

・LGBTということは、昨今、生まれながらの性別にはとらわれない性別のあり方があり、世界中で同性間の結婚や、結婚と同様の権利を認めるということが認知されつつあります。

・これらの人は、2016年の調査では、全体の8%くらいいるとみられ、左利きの人やAB型の人よりも多いとされています。

・なお、筆者はLGBTには該当しないので、いきなり理解することはなかなか難しいところはあります。

・とはいえ、昔からこのような考え方や意識についての映画や話題はあったわけで、本作でも、理解した上で鑑賞をするというところは変わらないかと思います。

・いきなり他界してしまう、鈴木慶一にはちょっとびっくりしました。

・終盤は、法廷での話となりますが、夫婦のどちらも言い分もわからなくはないです。

・とはいえ、そもそも、そこまで争う必要があったのかどうかは説明がちょっと足りない気もします。

・問題は、迅と渚の関係性の中に娘も居るという点ではありますが、どうも、迅自身の個性はあまり印象に残りません。

・題材としては世間からの目線と、自らがどうしたいのかというところになりますが、非常にセンシティブなところともなり、落とし所については、観た人がそれぞれに感じ取ってもらえればよいのかと思います。

・駄目な作品ではありませんが、やはり取り扱う題材自体に明確な答えを見出しにくいところもあるので、観る人によって感想の変わる作品かと思われます。

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