【監督】アルバート・ヒューズ
【出演】コディ・スミット=マクフィー/ヨハンネス・ハウクル・ヨハネッソン/イェンス・フルテン/ナターシャ・マルテ/
【個人的評価】★★☆☆☆
【あらすじ】2万年前の氷河期のヨーロッパが舞台。少年ケダは、首長の父タウと共に狩りに出るがパイソンに襲われ崖から転落してしまう。極寒の中、取り残されたケダは故郷を目指し帰路につく。
時代考証はあまり考えずに観た方が楽しめます
・アルバート・ヒューズ監督は、双子の弟 アレン・ヒューズと活動している監督です。TV番組の演出に関わりながらも、1993年に「ポケットいっぱいの涙」で映画監督デビューをしています。
・大友克洋原作の「AKIRA」のハリウッド実写版で監督を行う予定だったのですが、降板しています。
・コディ・スミット=マクフィーは、父親は役者として知られるアンディ・マクフィーの息子で、『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』で、ウルヴァリンの少年時代を演じたことで知られています。
・物語は、20000年前の物語でもあり、文明としてはほぼ存在しないような世界だと思われますが、言葉自体は存在していますし、着ている服もしっかりと縫製されていたりと時代考証的にはちょっと疑問点も出てきます。
・住居についてもテントのようなものをしっかりと立てていたり、弓矢があったりと、この辺りの要素にもちょっと疑問が出ますが、20000年も前の物語なので、検証の術もなく、それはそれで気にしないことがおすすめです。
・序盤でいきなりケダは、崖から落ちてしまう災難に遭います。
・その災難のちょっと前に戻り、その災難に至る経緯が描かれます。
・セリフの少ない演出ですが、逆にセリフが多いとそれはそれで20000年前という設定が崩壊しかねないので、このくらいの淡白さがちょうど良いのかもしれません。
・崖から落ちる災難まで再度描かれてから、ケダの生還劇が描かれ始めます。
・さほど文明のない世界ですから、帰還することすら過酷であり、当然生きていく術がなければのたれ死んでしまいます。
・野生の動物も闊歩している状況なので、かなり心細いのですが、オオカミに襲われ、そこで傷ついた一匹の狼と出会います。
・徐々にお互いの傷を治しつつ、言葉の通じないオオカミと心を通わせ始めます。
・この辺りの描き方が言葉がなくとも判る演出となっており、物語のわかりやすさがあります。
・予告編を観るだけで、大方の予想がついてしまうところがあり、ここまで内容を描いてしまう予告編はやはりどうかと思います。
・映画「レヴェナント: 蘇えりし者」と同じような物語というところもあり、二番煎じ感は否めません。
・オオカミにの名前が「アルファ」というところにも多少疑問がありますが、時代考証はあまり考えずに観た方が楽しめます。