【アニメ】「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲 〔2001 〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【原作】
【出演】/藤原啓治
【個人的評価】

【あらすじ】昔のテレビや生活を再現した「20世紀博」が開催され、大人たちが夢中になっていた。そんな状況に異変を感じしんのすけはなんとか正気になってもらおうと奔走する。イエスタデイワンスモアの仕掛けた野望を阻止できるのだろうか?

映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲

題名や絵柄だけで判断してはいけないという見本

・原恵一監督は、クレヨンしんちゃんシリーズを多く携わり、子供向けアニメを制作する中でも、しっかりとテーマを持った映画を制作する監督です。

・クレヨンしんちゃんは、臼井儀人原作の週刊Weekly漫画アクションに連載されていたコミックです。

・週刊Weekly漫画アクションの雑誌名はかなり突っ込みどころはありますが、お腹が腹痛的な感じで、シレッと流してください。

・臼井義人氏は、趣味の登山中で、事故に遭い他界しています。

・キャッチコピーは「未来はオラが守るゾ」

・「クレヨンしんちゃん」の劇場映画シリーズの9作目。

・物語は、20世紀博を舞台に大人たちが退行してしまった状況をしんちゃんたちが事件を解決していく物語です。

・中盤までは、いつものしんちゃんのように下品な要素やシュールな展開もあり、子供が楽しめる展開となっていますが、問題はこの物語の中心は必ずしもしんちゃんとは限らない展開となっているところです。

・大人たちが昔を偲んで退行してしまった背景には、イエスタディワンスモアの策略があり、最終的な目的は、過去にすがって生きていく世界を作り上げることになります。

・この計画を阻止しようとしんちゃんたちかすかべ防衛隊が行動を起こし、大人たちを目覚めさせ始めます。

・ここからがこの映画の真髄であり、しんちゃんが主人公ながらも、父 ひろしの活躍どころが見どころです。

・匂いという要素をうまく切り取り、今の匂いと昔の匂いを対比させながら、ひろしの目覚めを促します。

・ここで描かれる3分少々の音楽だけで語らせる手法はとんでもなく涙できます。

・子供時代から青年となり、大人となり、自転車の後ろに自分の子供を乗せて走らせる見事な輪廻には、子供も大人も何か温かいものを感じさせる特別な感情が芽生えるシーンとなっています。

・ひろしの復活後も見せ場が多々あり、子供と一緒に映画を観ていて大人の方が泣かされてしまう要素がこれでもかとばかりに詰め込まれています。

・「俺の人生はつまらなくなんか無い! 家族がいる幸せを、あんた達にも分けてやりたいぐらいだぜ!」

・そう言い切れるひろしの言葉には、子供には分からない大人になり家族を持った者こそが言い切れる名台詞でもあります。

・終盤はひろしの見せ場がと共に、しんちゃんの見せ場もしっかりとあり、ギャグも絡めつつ、見事な着地点で物語を締めくくります。

・原恵一監督が携わったクレヨンしんちゃんは、全部で6作品あり、本作はその5本目。

・次の『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ! 戦国大合戦』でも、大人の鑑賞に耐えうる名作を作り出しており、クレヨンしんちゃんという素材でも、しっかりと物語を作り上げることができることをしっかりと証明した作品です。

・過去作品でも『クレヨンしんちゃん 電撃! ブタのヒヅメ大作戦』のような感動作もあり、題名や絵柄だけで判断してはいけないという見本かもしれません。

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