【日本映画】「SUNNY 強い気持ち・強い愛〔2018〕」★★★★☆【感想・レビュー】

作品紹介

【監督】大根仁
【出演】篠原涼子/広瀬すず/小池栄子/ともさかりえ/渡辺直美/池田エライザ/山本舞香/野田美桜/田辺桃子/富田望生/三浦春馬/リリー・フランキー/板谷由夏
【個人的評価】★★★★☆

【あらすじ】主人公は、普通の主婦の奈美。高校生のときには、1990年代の女子高生のギャルだった。偶然、病院で高校のときのグループ「SUNNY」の一人 芹香が末期がんのため余命1ヶ月となっていた。ある事件をきっかけに疎遠になった「SUNNY」の仲間たちに合わせるために、メンバーを探し始める。

感情の揺さぶり方はオーソドックスな展開

大根仁監督は、ドラマ『北の国から』に影響を受け、映像関連の仕事に携わります。1996年「きっと誰かに逢うために」でテレビドラマを制作し、その後、2011年「モテキ」で映画初監督をしています。ミュージックビデオやドラマ、アニメなど多彩な方面で才能を発揮している監督です。演出的には、テンポと音楽の使い方は良く、しっかりとした筋立てで物語を展開します。

2011年公開の韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』の日本リメイク作品で、いろいろな要素にオマージュが込められています。

物語自体は、90年代、高校生の頃の仲良しグループが、2018年になり、再び当時の仲間に出会うのが基本プロット。

過去と現在を巧妙に描くことで、同窓会的な要素を含んでいます。

とはいえ、設定を変えて、わかりやすい役者を使っているので、それほど混乱せずに観られます。

序盤の90年代の女子高生の生活は、非常にイライラする要素がありますが、多分若さがほとばしる演出が突き抜けているからだと思います。

ここで脱落したら仕方はないですが、中盤以降は物語も落ち着いてきます。

現在と過去の照らし合わせは、しっかりと役者が成長したであろう配役でもあり、ここまでの役者を揃えられたことに驚きです。

結局「闘病もの」でもあり、感情の揺さぶり方はオーソドックスな展開です。

その中でも、キーとなるのが、リリーフランキーの探偵であり、ひょうひょうとしたキャラクターとしっかりと仕事をこなす所は浮ついた環境とは一線を画すメリハリがあって良いです。

現在と学生時代の対比も面白く、成功者と失敗者の対比も違和感なく描かれており、空白の20年間をしっかりと埋めているところがあり、余計な説明がなくとも、ある程度は理解できます。

音楽の使い方は、モテキでも証明しているかのように、大根監督の趣味もあってか、選曲はベタなところからコアなところまで、しっかりと抑えられています。

「強い気持ち・強い愛」は、小沢健二の曲ですが、当時はアルバム未収録のシングル曲ですが、導入のメロディが秀逸すぎて、個人的には好きな曲です。

そんな意味では、SUNNYがこの曲をダンスの選曲をしたのはツボです。

90年代のJ-POPの系譜を知らないと、ミュージカルチックな物語も受け入れがたいのかもしれませんので、アラフォー世代以外には、オススメしずらい映画かもしれません。

最後に登場するキャラクターは、想定がつくわけですが、女子高生時代の池田エライザのオーラ感はほかのメンバーよりも抜きん出ているのはわかります。

女子高生時代のテンションが高いが故に、現在のキャラクター達が抑えめになっているのもわかり、現在の主人公が篠原涼子であるというところも、中盤まで意識させないような感じではあります。

悪い見方をすれば、同窓会映画ですが、メリハリのある演出でもあり、気楽に観られる作品です

予告編

SUNNY 強い気持ち・強い愛

SUNNY 強い気持ち・強い愛

篠原涼子, 広瀬すず, 板谷由夏, 山本舞香, 小池栄子, ともさかりえ, 渡辺直美, 池田エライザ
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