作品紹介
【監督】アダム・マッケイ
【出演】レオナルド・ディカプリオ/ジェニファー・ローレンス/ケイト・ブランシェット/ロブ・モーガン/メリル・ストリープ/ジョナ・ヒル/ティモシー・シャラメ/アリアナ・グランデ/タイラー・ペリー/ロン・パールマン/マーク・ライランス/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 ランドール・ミンディは、天文学の教授の男性。ある日、教え子の大学院生ケイトとともに地球に衝突する彗星を発見する。
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ブラックコメディとも言えるオチがあるのもある意味アリ
アダム・マッケイ監督は、コメディ番組の制作をし、その後、2004年「俺たちニュースキャスター」で映画監督デビューをしています。以降、映画製作や脚本なども手掛けています。
レオナルド・ディカプリオは、14歳でテレビCMに出演し、1991年「クリッター3」で映画初出演をしています。1993年「ボーイズ・ライフ」の好演と、「ギルバート
・グレイプ」で強烈な印象を残しており、高い評価を得ています。その後、1997年「タイタニック」で非常に高い評価を得て、確固たる人気となります。「ザ・ビーチ」「ギャング・オブ・ニューヨーク」「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」などに出演し、「アビエイター」「ディパーテッド」「ブラッド・ダイヤモンド」で数々の賞にノミネートされています。「シャッター アイランド」「インセプション」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」でも高い評価を得ており、2015年「レヴェナント: 蘇えりし者」では、 アカデミー主演男優賞を受賞しています。若い頃からアイドル的人気もありましたが、演技力でも風格のある役どころをこなしており、出演作が毎回注目される俳優です。
ジェニファー・ローレンスは、2008年『あの日、欲望の大地で』で映画デビューをし、監督のギジェルモ・アリアガに「メリル・ストリープの再来」と評され、第65回ヴェネツィア国際映画祭では新人俳優賞を受賞しています。その後、2010年『ウィンターズ・ボーン』での演技が評価され、2012年『世界にひとつのプレイブック』では、第85回アカデミー賞主演女優賞を受賞しています。その他、「アメリカン・ハッスル」や「ジョイ」などでも高い演技力を評価されています。
物語は、天文学者の主人公が、教え子とともに、地球に衝突をする彗星を発見する。各メディアで熱心に危機を伝えるが、その行動が空回りしていくストーリーです。
序盤から、地球に衝突する彗星を発見し、そのことで、危機を知らせようと奔走していきます。
地球に衝突をするまでの期間は6ヶ月となり、その間に回避方法や危険を伝えようとしますが、結局のところ、会話ベタなところがあり、なかなか理解されないところが、本作の面白いところで、空回りしながらもグダグダな展開となっていきます。
よくよく思うと、衝突の可能性が高い彗星が飛来するとして6ヶ月間でできる対策などはさほどなく、何もできないのが順当なところにもなります。
当然、世界的なパニックになるわけで、今も電気や水道、交通機関が動いているのは、誰かが保守や整備を行っているからであり、世界的パニックになったとすれば、数日ですべてのインフラが止まってしまうのも容易に想像できます。
だからこそ、ブラック・コメディとして、話が空回りする必要があり、危機感を感じさせながらも、真面目に考えるとツッコミどころが満載にしておく必要もあるとは思います。
「全員100%で死ぬなんていえないでしょ」
終盤、隕石が近づくにつれて、地球の滅亡に関して、現実を理解するのを放棄していくような印象もうけていきます。
シュールな作品ではありますが、むしろ、この避けられない状況を受け入れずに時間だけが浪費されていくところは、人により感想が変わるところかもしれません。
2万年後、地球を逃れた人々がとある惑星にたどり着きますが、ブラックコメディとも言えるオチがあるのもある意味アリです。
人を選ぶ作品であるとは思いますが、この切り口の作品は、第94回アカデミー賞で4部門にノミネートされたということでちょっと新しいところだったのかもしれません。