作品紹介
【監督】荒木伸二
【出演】若葉竜也/伊勢谷友介/山下リオ/ジン・デヨン/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 岩森淳は、溝口という男に恋人の唯を殺されてしまう。溝口に復讐をするために計画をし、殺害をするが、翌朝目覚めると、昨日と同じ状況でループしてしまっていた。
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もう少し説明をしっかりとしておいても良かったのかと思いますが、ヒントは散りばめられているとは
荒木伸二監督は、CMやPVなどを数多く手がけ、2017年に第1回木下グループ新人監督賞の準グランプリを受賞しています。2020年「人数の町」で長編映画監督デビューをしています。
若葉竜也は、2005年「HINOKIO」で映画デビューをし、テレビや映画で活躍をしています。今泉力哉監督作品などに多く出演をしており、2020年は「ワンダーウォール 劇場版」「生きちゃった」「朝が来る」「罪の声」「AWAKE」と多くの映画作品に出演し、今後が期待の俳優です。
伊勢谷友介は、モデルとして活躍後、1999年『ワンダフルライフ』で映画初出演をしています。その後、多数の作品に出演をし、2011年「あしたのジョー」では、力石徹役として大幅な減量もしています。2002年『カクト』では、映画初監督としても活躍をしています。2020年に大麻所持として不祥事を起こしていますが2023年に俳優業に復帰をしています。
物語は、恋人を殺された主人公が、復讐のために犯人を殺すが、翌日目覚めると、昨日と同じ状況となっており、タイムループしてしまっていることになり、ループした日々を繰り返していくストーリーです。
序盤から、部屋で寝ている岩森淳と、その彼女が描かれ、何時もののように一日を過ごしていると、夜に恋人の唯が殺されてしまうという突然の事件が起きます。
恋人の砂原唯を殺したのは、溝口登という男性で、淳は登に復習をし、殺害をします。
そこで翌日になりますが、復讐をした6月6日が再び訪れ、同じ日をループしてしまう現象に陥ってしまいます。
本作は、荒木伸二監督のオリジナル脚本でもあり、この感覚は前作の「人数の町」と同じく、通常の常識感ではなく、どこか異質なところを感じてしまうのは監督の手腕でもあります。
設定は面白いのですが、何度も殺害されるシーンがループすることもあり、あまり何度も見たいとは思えないです。むしろ、それが狙いでもあり、同じ日をループしながらも以前の行動の記憶が残っているというところに、複雑さを感じますが、加害者と被害者の両方の気持ちはわ駆らないことはないです。
中盤以降にループして居る理由は説明されますが、どこか腑に落ちないところもあります。
復習が主となる話でもあるので、なんというか、スッキリした感覚が薄く、設定は面白いのですが、結局、設定の先の目的とまとまりにもう少し説得力と説明が欲しかったところはあります。
もう少し説明をしっかりとしておいても良かったのかと思いますが、ヒントは散りばめられているとは思います。
「人数の町」と同じく、そのまま鑑賞するよりも、行間を補完していく必要のある作品ではあります。